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【運用指針調査】 市区町村4割が／ダンピング対策未導入
2024/12/20建設時事
建設メール
国土交通省は、発注関係事務の運用に関する指針に基づく工事に関する業務の実施状況に関する調査、いわゆる運用指針調査の結果をまとめた。ダンピング対策は、特殊法人等で約2割、市区町村の約4割が未導入。履行時期の平準化は、国の業務は7割超が第4四半期に履行期限が集中。休日考慮は、一部市区町村を除き、全団体で考慮。情報共有システム（ASP）は、特殊法人等、市区町村の導入が1割未満。プロポーザル、総合評価とも市区町村の導入に遅れがある。
調査は7月1日（一部2023年度末）現在を調査時点とし、国（19機関）、特殊法人等（121法人）、地方公共団体（47都道府県、20指定都市、1721市区町村）を対象に実施した。調査項目はダンピング対策、履行時期の平準化、入札方式の導入状況、その他。
新たな調査項目はASPの導入状況、書類の簡素化、契約変更条項の有無の3点。
ASPは、都道府県で約7割、指定都市5割が導入している。だが、国は約3割、特殊法人等、市区町村ではほとんどが未導入だった。工事書類の簡素化・電子化が実現できるASPの導入で、受発注者双方の負担軽減が図られるため、導入されるような働きかけを実施する。なお、国は件数でみると9割超を導入済み団体が発注しており、工事と同様の事象が起きている。
書類の簡素化は8割超が実施していない。実施率が高いのは国の6割超、都道府県5割超。市区町村は1割程度と低い。取り組む方策は作成する書類の削減が最も多い。簡素化マニュアルは全体の1％程度で作られている。
契約変更条項は規定の有無になるが、履行期間の変更規定と業務委託料の変更規定は、全ての契約で規定しているのが全業種で85％前後となっている。残りは規定していない団体が多い。
ダンピング対策は、導入が遅れている発注者へ導入済発注者の取り組み状況を共有するなどして導入を働きかける。
履行期限の平準化は、納期が年度末に集中することを避けることで、労働時間の分散や休日を取得しやすい環境整備につながる。年度当初からの予算執行の徹底、繰越明許費の適切な活用、債務負担行為の積極的な活用等に適正な履行期間を確保し、平準化を進める。
履行期間の休日考慮は、市区町村の3割近くが考慮していない以外、全発注機関で考慮している。
