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【国交省就任インタビュー】　人材と展開をリンク／皆川武士不動産・建設経済局国際市場課長

2024/12/23インタビュー

建設メール

皆川国際市場課長

　11月の人事異動で、国土交通省不動産・建設経済局の国際市場課長となった皆川武士氏。就任から1カ月を経て、課題として「人手不足に対応して外国人材の受け入れと定着」「海外展開の支援」を挙げ、双方がリンクした方策の展開に活路を見出したい考えだ。育成就労に関しては「中長期的なスパンで育成を考えるところは大きな肝だと思う」と話した。

　建設業は技能者、技術者とも不足と言われ、外国人材が「技能者、技術者として円滑に日本に来てもらい、定着し戦力になってもらうようにすることが大事」。海外展開は「中心となっているODAは事業が終わると、その国とのつながりも途切れてしまう」という課題がある。そこで、「海外で事業を単に行うだけでなく、その際は地元企業の協力が必要になる。そういう中で、技術者の受け入れに対して拠点を作るといったことにつなげられる。技能者が日本に来て、祖国に帰っても日本で働いた企業のために祖国での営業の拠点、活動の拠点、あるいは育成の拠点のキーパーソンになるなどして、次の事業につなげていく」ような、外国人材と海外展開を一体的、戦略的に進めたい考え。

　特定技能へと連続した制度として位置付けられる育成就労制度。制度設計の詳細はまだ示されていないが「外国人材をどのように育成して、技能を習得、定着してもらうか。これまで以上に、プランや先々の方針を持つことが大事」。特に「人生を預かることでもあり、どのようなサポートが必要か、現場の声を聞きつつ、やっていきたい」と決意。

　建設人材の人手不足という意味では「技術者についても多くの声を聞く。必要なサポートは何かを整理し、情報を提供する。今後作成する技術者採用ハンドブックで、事例を共有する。制度改善なども進めていきたい」とした。

　前職の大臣秘書官は「非常に勉強になる部署」だとし、今年は特に能登半島地震もあり「現地の視察の際には、土砂崩れなどで道路が塞がったが、作業用の車や救護関係の車が動けるよう復旧を進めていた。大変な中、誇りを持って仕事をしているのを目の当たりにした。建設業が社会に果たしている役割に、少しでも日が当たるように」と考えている。また、和歌山県庁への出向では、南海電鉄の和歌山市駅の建て替え含む再開発のプランニングに携わった。

　趣味は「走ること」。和歌山時代に上司に誘われて始めた。街角や路地に入ったりすると「全然違う風景が見えたりする」と発見がある。東京マラソンには2回出場し完走している健脚。

【略歴】みなかわ・たけし
1998年一橋大学経済学部卒、建設省採用。国交省不動産・建設経済局不動産市場整備課長、住宅局住宅政策課長、住宅企画官、総合政策局社会資本整備政策課長、大臣官房付（命）斉藤鉄夫国土交通大臣秘書官事務取扱を経て11から現職。1975年9月19日生、茨城県出身

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