見たもん勝ち ～建設業応援団～
〈日々の栞〉 土木施設を見学しよう
2025/06/06コラム
日々の栞
▼神奈川県相模原市にある城山ダムを目的地として、ドライブに出かけた。JR・京王線橋本駅周辺の市街地を抜けて住宅地を過ぎれば津久井湖に到着。この湖を貯水池として城山ダムは造られている。高さ75m、最大幅260mで他と比較すれば大きいダムではないが、展望台から見るコンクリートの壁は、美しさと威厳を兼ね備えていた
▼城山ダムは1965年の完成。高度経済成長期に水需要が急増し、神奈川県、横浜市、川崎市、横須賀市が共同で開発事業を行ったという。以来60年にわたって神奈川の奥地から相模湾へと水を送り、利水や発電で人々の生活を支えてきた
▼ダム上部は交通量の多い国道である。このため「道」としても人々に欠かせない存在だ。その道を通り、湖に沿って車を走らせる。湖中央に架かる橋を抜けた先は峠道。そのまま山の中を進むと湖畔に戻る。湖畔の津久井湖記念館ではダムカードをもらった。記念館ではダム建設に伴う水没時の資料を展示している
▼観光センターでは名物の酒まんじゅうが売られていた。1パック2個入り260円。作りたての温かなまんじゅうを食べてみると、柔らかな生地の中に上品なあんこが詰まっていて、適度な甘さを堪能することができた。調べてみると、相模原は火山灰が多く稲作に向かない土地のため、昔から小麦などの畑作と地粉を使用した食べ物が盛んだったとのこと
▼ダム見学を目的としたドライブで、ダムはもちろん、地元の歴史を学び、周辺環境に触れ、現地のグルメを味わうことができた。まさに『大人の遠足』だ。いまは次に行くべき土木施設を探している。（東京・JI）
