見たもん勝ち ～建設業応援団～
【就任インタビュー】 田中克直 関東地整企画部長／DXは全体を底上げ
2025/08/07インタビュー
関東地整発
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田中企画部長
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「自然災害や物価高といったいろいろな課題にしっかりと対応していくためには、建設業が元気に永続できる体制を構築することが必要」と言い切る。一番の課題として「担い手の問題」を挙げて、民間も行政も「若手をどうやって採用するか」がテーマとなっている。
「自分の職場を誇れるように、自信を持って入職を薦められる職場環境にしていく必要がある」と強調した上で「産官学が協力して取り組みを進めなければならない」と考えている。
入札・契約制度については2025年度からの新たな取り組みとなる技術提案評価型SⅠ型、自治体実績チャレンジ型（Ⅱ型）に触れ、「業界の皆さんの意見を丁寧に聴いて取り組んでいく」と力を込める。
建設DXを重視する姿勢も鮮明にしており、「地方自治体も含めて、裾野を広げていかなければならない」と唱える。例えば経営者セミナーで企業としてメリットを感じてもらうといった取り組みを続けることで、導入の「ハードルを下げていくことが大事」との見解を示した。
「DXの流れは今後、さらに加速していく」ことになる。「小規模施工を含めて、担える企業を増やしていく必要がある」と強調。加えて発注者側のレベルアップも必要と捉えており、民間と一緒に学べる機会づくりを大切にして「全体としての底上げ」につなげる。
直面している熱中症対策に関しては、変形労働時間制を活用した酷暑時期の回避や週休2日の柔軟な運用に触れて「いろいろな選択ができる」環境づくりを重視する。
水管理・国土保全局防災課の防災企画官に就いた16年4月、熊本地震が発生した。課のメンバーの大半が着任早々だったこともあり「災害は時と場所を選ばない」ことをあらためて実感。やはり「備えが重要」と説く。 若手職員が「いろいろな経験をして、少しずつ乗り越えていくことが自信、成長につながる」と話し、若手職員が達成感を得られるような環境づくりに注力する姿勢を示した。
好きな言葉は「堅忍不抜（けんにんふばつ）」で、課題に直面した時に「へこたれずに頑張る」姿勢で臨んでいる。ジョギングが好きで「無心で走る時もあるし、考え事をしながら走る時もある」という。
【略歴】たなか・かつなお
京大院工学研究科交通土木工学専攻。1997年入省。水管理・国土保全局防災課災害対策室長、同局砂防部海岸室長、福井県土木部長などを経て、7月から現職。大阪府出身、53歳。
京大院工学研究科交通土木工学専攻。1997年入省。水管理・国土保全局防災課災害対策室長、同局砂防部海岸室長、福井県土木部長などを経て、7月から現職。大阪府出身、53歳。
