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【全建】 技能労働者85％賃上げ／労働環境整備アンケート
2025/10/03業界動向
建設メール
全国建設業協会（全建、今井雅則会長）の労働環境の整備に関するアンケートによると、賃金の支払い状況に関し、直近1年間で下請と契約する際の労務単価を72・8％が「引き上げた」と回答した。このうち、下請企業の技能労働者の賃上げについては「6％以上引き上げた、引き上げる」が21・7％、「6％未満引き上げた、引き上げる」の63・7％、合わせて85・4％となり、昨年度から3％上昇する結果となった。
職員の賃金支払いの月給制割合は、技術者80・9％、技能労働者56・2％、事務職85・4％、営業職88・5％。
直近1年間で職員の賃金を39・9％が「基本給・一時金とも引き上げた」、46・6％が「基本給のみ引き上げた」と、合わせて86・5％が賃金の引き上げを行っている。
また全建の「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する自主行動計画」については、25％の企業が取り組んでいる。主な取り組み内容は、注文者として「下請の労務費上昇分を取引価格への転嫁を受け入れる取り組み方針を、具体的に経営トップが関与して決定、48％」「定期的に労務費の転嫁について、元請会員企業から下請との協議の場を設ける、41・6％」。
受注者としては「スライド条項が規定されていない場合についても、必要に応じ発注者と協議、27・1％」「発注者から価格を提示されるのを待たずに、希望する価格を発注者に提示、18・4％」などとなっている。
賃金の引き上げには「支援を充実させてほしい」「政府主導で賃上げ（公共労務単価）を1・5～2倍程度引き上げ」を要望。一方では「地方の市町村では、公共工事に依存するしか術がない。公共工事の激減や少子高齢化、若者の流出などで会社経営は危機的状況にあり、中小企業では賃上げや若者の確保は非常に厳しい」と訴える声も寄せられた。
調査時期は2025年7月1日現在。都道府県協会会員1933社が回答した。
