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【日建連新委員長インタビュー】 田中茂義・公共契約委員長「タイムリーに問題解決」
2019/07/26インタビュー
建設メール
日本建設業連合会（日建連）の公共契約委員長に就任した田中茂義氏に今後の抱負などを聞いた。 これまで契約部会長を4年間、それと並行して公共工事副委員長を務めてきた田中委員長は「国土交通省など発注機関との意見交換会を通じて、自分たちが抱えている課題を伝えると同時に発注者の要望などをヒアリングしてきた。さまざまな課題が見えてきた中で、解決に向けてタイムリーに動きたい」と話す。課題の一つとして建設技能者の処遇改善を挙げ「一筋縄ではない難しい問題。休日確保や賃金水準向上など専門工事業者の事業主の悩みは深い。理屈と現状は相当乖離（かいり）しており、発注者、元請け企業、専門工事業が一体となってそれぞれがウィンウィンの関係を目指すのが一番大切だ」と指摘する。
本年度の重点活動としては「一つ目は受発注者間のリスク分担の検討。どのリスクをどちらが受け持つかを明確にすることが大切で、検討し知識を普及していきたい。今まで現場の若手技術者を対象に、公共工事の標準請負契約約款の講習会を行ってきた。この講習会を受けたことにより考え方が変わったという人は多い。今後も続けていきたい」とした。
続けて「働き方改革に密接に関係することとして、発注者も課題にしている工事書類の簡素化や監督・検査業務の効率化にも引き続き取り組みたい。書類を簡単に作れる、かつ受発注者で共有できる技術の構築など、受発注者が共通認識を持っている今が課題に取り組むチャンス」と強調する。
さらには「新制度部会で設計施工一括方式やコンセッション方式といった新しい契約方式の活用を検討していきたい」との考えを示した。
こうしたさまざまな課題に対して田中委員長は「困難な問題であっても拾い上げて、完璧ではなくても具体的に一つずつ問題解決を図りたい」と意気込みを語った。
【略歴】たなか・しげよし
1979年3月東京大学工学部卒業、同年4月大成建設入社。2013年同社常務執行役員、15年同社取締役専務執行役員、17年取締役副社長執行役員を経て本年4月から代表取締役。
