見たもん勝ち ～建設業応援団～
【20年度概算要求】 国交省と厚労省が連携し人材確保・育成
2019/09/03建設時事
建設メール
建設業の人材確保・育成策を連携して進める国土交通省と厚生労働省は、2020年度予算概算要求で関連する内容を明らかにした=添付のエクセル表参照=。20年度も①人材確保②人材育成③魅力ある職場づくり―の3つが重点事項となり、働き方改革を着実に実行しながら魅力ある職場環境を整備し、中長期的な人材確保・育成を図る考え。
人材確保の主な取り組みでは、建設業への入職や定着を促すため、建設業の魅力向上やきめ細やかな取り組みを実施する。国交省では誰もが安心して働き続けられる環境整備として女性活躍の推進、新規で担い手の人材育成と裾野拡大、社会保険加入の徹底・定置、建設キャリアアップシステムの促進・活用などを行い、厚労省は建設事業主等に対する助成金による支援を拡充する。
人材育成の関係では、若年技能者育成等の環境整備に向け、国交省は地域建設産業の生産性向上や持続性の確保として多能工化の推進、技術革新への対応などの相談支援を進める。厚労省は20年度から3年間の時限措置で建設労働者育成支援事業など中小建設事業主等への支援を行う。また新規で短期間で取得でき安定就労に有効な資格等の取得支援に取り組む。
魅力ある職場づくりでは、技能者の処遇を改善し安心して働けるための環境整備へ、国交省は建設産業の働き方改革の推進として、改正建設業法等を踏まえた適正な工期設定・施工時期の平準化、建設業許可等の電子申請化の調査・検討などを進める。厚労省は働き方改革推進支援助成金（仮称）や働き方改革推進支援センターによる支援、建設業における墜落・転落災害等防止対策推進事業などを実施する。
なお両省が概算要求の段階で、建設業の人材確保・育成に向けた要求内容を共同で公表するのは今回が4回目となる。
