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【港湾事業】 20年度に本体工でICTモデル工事を
2019/11/18建設時事
建設メール
港湾分野でのICT導入を進める国土交通省は、15日開催の有識者検討委員会で本年度内に構造物の本体工（ケーソン自動据付等）でのモデル工事実施に向けた標準仕様を検討し、2020年度からモデル工事を実施する方針を示した。21年度は試行工事を行い、22年度から本格運用する。
調査・設計、施工、維持管理で共通して3次元モデルを用いるBIM／CIMに関しては、本年度から「岸壁（桟橋構造）」の設計業務を原則対象とし、土質調査業務、岸壁（桟橋構造）以外の構造物の細部、実施設計にも積極的に活用している。また昨年度に試行した細部設計業務を対象に、BIM／CIMを活用した試行工事を実施（施工計画・安全性確認等）。9月末現在、業務は10件、工事は3件が契約済みで、全て発注者指定型となる。今後、受注業者を対象にアンケート調査を行い、取得データの整理・分析結果を踏まえた上で、既存の要領案改定と新規作成につなげる。
ICT浚渫工は、本年度から3次元測量の本格運用と施工のICT化の試行工事を実施。本年1月以降、9月末現在で46件の試行工事が契約済みとなっており、うち17件では測量部分と施工中にICTを活用している。
その他の工事へのICTの拡大では、ICT基礎工、ICTブロック据付工のモデル工事を推進中。本年1月以降に公告し、9月末までに契約した案件はICT基礎工が18件（基礎捨石工、捨石投入、捨石均し）、ICTブロック据付工が15件（被覆・根固工、消波工、ブロック据付）となる。
またICTを活用した品質管理業務の効率化も検討しており、ソフトウェアやシステムを組み合わせることで、従来手作業で行ってきたデータ入力・書類提出等の作業を大幅に効率化する考えだ。
なお本年度内にICT活用工事やBIM／CIM作成業務の実施結果、監督・検査の省力化への取り組み結果などを踏まえ、各実施要領案の改定等を検討する。
