見たもん勝ち ～建設業応援団～
【月間アーカイブ・11月】 新たな水災害対策の検討始まる
2019/12/05建設時事
建設メール
【11月のトピックス】 全国各地で豪雨等による水災害が発生し、今後の頻発化・激甚化が懸念されることを受け、国土交通省は「気候変動を踏まえた水災害対策検討小委員会」を立ち上げ、具体的な対策検討に着手した。今後、まちづくりとの連携施策、ダムの洪水調節機能の向上、災害時の自治体への支援体制強化、気候変動を踏まえた治水対策と流域のさまざまな対策などを検討し、中間整理も行いながら2020年夏をめどに答申をまとめる。
10月に発生した台風19号では、極めて広範囲で豪雨に見舞われ、関東・東北地方を中心に計140カ所で河川堤防が決壊するなど甚大な被害が発生した。利根川や荒川といった大河川でも決壊寸前になるほどの豪雨に対し、事前防災対策として整備してきたインフラが大きな効果を発揮した一方、新たな課題も顕在化した。今後は、さまざまな規模の洪水が発生することを前提に、被害の発生を軽減するための対策・手法の充実とともに、被害からの早期復旧までを視野に入れた対策の検討が進む見通しだ。
「災害に屈しない国土づくり」の必要性が叫ばれる中、政府の「新たな経済対策」に基づき必要な予算を確保し、中長期的な視野に立った対策の着実な実施が求められる。
【女性活躍推進へ新たな動き】
国土交通省と建設関係5団体などで構成する検討委員会が年内に策定する「建設産業女性活躍推進新計画」の骨子案が固まった。▽働きつづけられるための環境整備を進める▽女性に選ばれる産業を目指す▽建設産業で働く女性を応援する取り組みを全国に根付かせる―ことを3本柱に据え、2024年までに各趣旨を達成するための多面的な目標を定める。
また日本建設業連合会は、今後5カ年を見据えた新たな「けんせつ小町活躍推進計画」を策定し、①定着支援②活躍支援③入職支援の3つのテーマで課題解決に取り組む考えを明らかにした。
全国的に女性活躍推進ネットワークの活動が広がりを見せており、新たな施策を加えた取り組みの深化が期待される。
