見たもん勝ち ～建設業応援団～
【12月の景気動向】 建設業は2カ月ぶりに悪化
2020/01/09業界動向
建設メール
帝国データバンクがまとめた全国景気動向調査（2019年12月調査）によると、建設業の景気動向指数（景気DI）は前月比0・6ポイント減少し、2カ月ぶりに悪化した。消費税率の引き上げが響き持家を中心に住宅需要が低迷したほか、貸家の着工戸数減少も続いた。加えて先行きへの不透明感から設備投資意欲が減退する中で、工場、店舗、事務所の着工数も減った。他にも職人不足を背景とした受注機会の損失に加え、人件費・建材費が高値で推移し、厳しい収益環境が続いた。
一方で災害復旧や防災・減災、国土強靱化対策のための公共工事の増加基調はプラス材料となった。
先行きについて建設業者からは「駅周辺や市街地では大型の開発が予定されており、数年は良い状態が続く見通し」「台風19号被害からの復興工事需要が当面続くことから、土木を中心に繁忙が続く」といった声があるものの、「人材不足を改善できるまでの期間のめどが立たない」「東京五輪で物流と工事が止まる可能性がある」「消費税率引き上げの影響が顕著に出ている」などの厳しい意見も出ている。
なお建設業は全10業界の中で唯一、景気DIが50を上回っている。
