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【都市浸水対策】 21年度までに下水道施設の耐水化計画策定を
2020/04/15建設時事
建設メール
気候変動を踏まえた都市の浸水対策を検討している国土交通省の有識者検討会が提言の骨子を固めた。下水道による都市浸水対策の観点から、中長期的な計画の検討、下水道施設の耐水化推進などのさらなる推進・強化に関して進めるべき施策を具体的に提示。下水道施設の耐水化に向けては、地方自治体に対し2020年度中に施設浸水対策を含むBCP（事業継続計画）の見直しとともに、21年度までにリスクの高い施設の対策浸水深や対策箇所の優先順等を明らかにした耐水化計画の策定を求めた。同計画に基づき、5年程度で受変電設備やポンプ設備を、10年程度で沈殿設備等の耐水化を完了させる。
また昨年の東日本台風では、内水被害のうち浸水戸数の約9割は下水道整備が途上の地区で発生した一方で、下水道施設が浸水被害の防止・軽減に大きく貢献したと説明。下水道による浸水対策では再度災害防止に加え、計画的な事前防災の整備を一層進める必要があると強調した。事前防災に当たっては下水道のハード整備をこれまで以上に効率的・効果的に行うほか、既存ストックのさらなる運用の工夫を要請している。
さらに、計画降雨や既往最大雨量等の内水浸水リスク評価を実施し、評価結果を踏まえた中長期的な整備方針の策定推進を提案。その上で重点的に整備を行う必要がある地域については、個別補助制度の活用促進により「整備を加速化するべき」とした。
ソフト施策では、内水ハザードマップ作成の加速化や出水時の下水道の水位情報など効果的な情報発信の充実などを盛り込んだ。
有識者会議では今後も検討を進め、6月までに提言をまとめる。
