見たもん勝ち ～建設業応援団～
【新型コロナ対策】 総会シーズンを前に悩める業界団体
2020/04/27業界動向
建設メール
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、建設業関係団体は本格的な総会シーズンを前に従来とは異なる対応に迫られている。密閉、密集、密接の「3密」の回避徹底が求められる中、基本的に懇親会は中止にするものの、総会の開催方法については判断が分かれ、各団体が頭を悩ませている。
日本建設業連合会は明日（28日）の開催を決めたが、大幅に規模を縮小して行う。全国建設業協同組合連合会や日本道路建設業協会、東京建設業協会も同様の対応で5月20日に開く方針だ。
一方で例年と同様にホテル等を会場に通常総会を開催する団体も多い。日本電設工業協会は5月14日、日本埋立浚渫協会は5月20日、全国建設業協会と建設コンサルタンツ協会は5月28日、建設業労働災害防止協会は5月29日に開くことにしている。
東京都など7都府県に緊急事態宣言が発令されたのは今月7日だった。団体関係者からは「最低2カ月前には会場を押さえなければならないので、タイミング（緊急事態宣言発令）が難しかった」という判断の困難さに加え、開催を決めた場合でも「既に開催のお知らせを出しているが、どのくらい出席するか不安」と心配する声も出ている。
また、海外建設協会のように総会を中止して書面持ち回りで議決案件を承認する団体もあれば、全国中小建設業協会や日本建設業経営協会、東京都中小建設業協会などは現時点で対応を決めておらず、状況を見極めている団体もある。
中央団体の総会の多くは、全国から会員が集まる重要な機関決定と貴重な懇親の場となっている。緊急事態宣言の期間は5月6日までのため、宣言が解除されていれば通常どおりの開催は可能ではある。ただ依然として感染症拡大の行方は不透明であり、今後の状況によっては大幅な計画変更を余儀なくされる可能性もありそうだ。
