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【下請債権保全支援】 不渡り猶予受けた手形債権を保全
2020/04/28建設時事
建設メール
新型コロナウイルス感染症の拡大に関連して、金融庁や全国銀行協会が支払い困難になった手形等の猶予措置を打ち出していることを受け、国土交通省と建設業振興基金は中小・中堅建設企業等を対象とした下請債権保全支援事業で、工事中止や延長により猶予を受けた手形債権等の支払保証を行うことにした。下請け建設企業等の経営・雇用の安定、連鎖倒産防止の観点から行うもので、事業を取り扱う9社のファクタリング事業者へ通知した。手形保証の場合、実情を踏まえて不渡報告への掲載・取引停止処分の猶予を受けたことが分かる手形については保証履行を行い、事業の損失補償助成の対象とする。今回の取り扱いは電子記録債権における支払不能処分の猶予でも準用する。
元請けから手形等の支払期日に入金がない場合、同事業を利用していれば当該手形等の券面金額の全額（100％）が保全される。
同事業は下請け建設企業等が元請け建設企業に対して有する債権の支払いをファクタリング会社が保証するもの。元請け建設企業からの債権回収が困難となった際に、保証債務の履行により下請け建設企業等へ保証金を支払うことで、下請代金等債権を保全する。公共工事のみならず民間工事でも利用可能で、保証を掛けていることが元請け建設企業に知られることはない。2019年度の利用実績は保証件数が約3500件、金額は約320億円となっている。
