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【新型コロナ対策】 直轄事務所発注工事で指名競争活用／入札契約手続きは柔軟対応
2020/05/08建設時事
建設メール
国土交通省は、新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態宣言の期間延長を踏まえ、新たに直轄事業の円滑な発注と施工体制の確保に向けた具体的対策をまとめた。引き続き最低7割、極力8割程度の接触機会の低減を目指し感染拡大防止対策を徹底しつつ、入札契約手続きについて当分の間は全般的に柔軟な対応を図る方針で、7日付で地方整備局等へ通知した。
注目は直轄事務所発注工事における指名競争入札の活用で、競争参加者が少数と見込まれ、比較的難易度が低い工事で取り入れる。入札参加意欲を確認し、施工能力を評価する方式やフレームワーク方式などを想定する。
本年度は例年に比べて入札契約の事務作業が遅れる可能性があるため、受発注者の負担を減らし、できるだけ早く手続きが進められるよう努力する。
主な取り組みのうち、入札契約手続きの関係では▽競争参加資格確認申請書および資料等の提出期限の延長▽ヒアリングの原則省略▽技術提案テーマ数や提案数は必要最小限▽総合評価委員会等のテレビ会議などを活用した効率化―などを図る。
また、中小建設業者等の受注機会確保を図るため、難易度が比較的低い工事は上位等級工事への参入を、比較的高い工事は下位等級工事への参入を可能とするほか、県外企業の活用を含め地域要件を緩和する。
設計積算では、通常の設計変更に加え、厳しい施工条件を踏まえて設計変更の対象とする経費や工種等を入札公告時に明示するとともに、新型コロナウイルスの感染防止対策に係る費用を含めて適切な設計変更を行う。
施工段階では、検査、打ち合わせ等の実施に当たり可能な限り電話、インターネット等を活用し、工事書類や中間技術検査の簡素化、遠隔臨場の積極的活用も進める。コロナウイルスに起因する監理技術者等の途中交代、代理勤務なども認める。
さらに、感染拡大防止を図るために災害防止協議会や訓練等の時期を調整するといった柔軟な対応を行った場合でも、成績評定では適切に評価する方針だ。
なお、工事または測量・調査・設計等の業務発注に当たっては、発注者間の一層の連携に努めるとともに、地域の建設業者や必要に応じて測量業者・地質調査業者・コンサルタント業者の実情を的確に把握することも求めている。
