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【国交省就任インタビュー】 建設市場整備課長 奥原崇氏「CCUSを軌道に乗せる」
2020/07/27インタビュー
建設メール
国土交通省不動産・建設産業局建設市場整備課長に就任した奥原崇氏は「建設業の担い手をしっかり確保していくことが一丁目一番地。中でも建設キャリアアップシステム（CCUS）を軌道に乗せていくことが第一目標になる」と抱負を語る。 CCUSの推進に向けては「もっと技能者や事業者の使い勝手が良くなるような対応を引き続き考えていきたい」と説明。また「3月にまとめた官民施策パッケージの中には、建退共のCCUSによる完全電子申請方式をはじめとしてメリットになる話もある。技能者や事業者にさまざまなメリットをより分かりやすく、より直接的に理解していただけるメッセージを工夫していけるよう前向きに考えたい」と話す。
6月からは「建設業の一人親方問題に関する検討会」において、規制逃れを目的とした一人親方化対策などの検討が始まった。社会保険加入対策の取り組みが進んできた中で「法定福利費をしっかりと確保することが極めて大事だが、これを進めれば進めるほどコストカットと称して『偽装一人親方化』というのが生じる環境になってしまう。本当にあってはならないことだ。担い手確保のために（法定福利費を）適正に負担している建設企業が結果的に競争で負けてしまえば、技能者と事業者双方の努力が台無しになる。重大な問題なので徹底的に取り組まないといけない」と強調する。
奥原課長はさらに、今後は多様な担い手が求められる時代になってくるとした上で「そのためにCCUSの活用により、レベルに応じた賃金の目安も出している。キャリアと収入の見通しが立てば入職者が増えてくると思う」とし、担い手確保に向けた施策の推進に意欲を見せた。
【略歴】おくはら・たかし
1996年京大法学部卒、建設省採用。国交省住宅局建築指導課建築業務監理室長、兵庫県県土整備部住宅建築局長、同まちづくり部長、国交省大臣官房地方課長を経て本年6月26日付で現職。72年8月生まれ。大阪府出身。
