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【ICT施工】 施工履歴データによる出来形管理へ新基準
2020/08/05建設時事
建設メール
ICT施工の対象工種拡大を進める国土交通省は、昨年度に引き続き産学官連携により民間等の要望も踏まえた、さらなる工種拡大に取り組む。本年度は5月から6月にかけて民間から提案を募集したところ21件の提案があり、うち8件について基準類の改定を予定する。施工履歴データを用いた出来形管理方法に関しては、現在、河川浚渫工や地盤改良工などを対象にICTバックホウの刃先データを用いた施工履歴データによる出来形管理が適用できる状況となっているため、通常の土工事において、施工履歴データを用いた出来形管理が実施できるよう基準を改定する。出来形計測時間の短縮に加え、面的な出来形確認による施工の手戻り防止効果が期待されている。
またUAV写真測量について、カメラを計測対象の斜面に正対させた状態での斜め撮影手法を新たに認める。斜面に正対した空中写真を撮影することにより、点群解析時の精度を向上させるよう基準を改定し、護岸工・法枠工で運用する。さらに、平面に対してカメラを斜めに構えた状態での斜め撮影手法に関して課題の検証を進める。
さらに、3次元計測技術を用いた出来形管理では、各種現場打ち構造物に対し地上型レーザースキャナーや空中写真測量を用いて計測した点群データを解析し、従来の寸法管理を実施する手法を基準化する。出来形計測時の足場の省略による効率化や、寸法計測時の作業人数を減らす効果が期待される。
他にも1000ページを超える出来形管理要領について、来年度に向けて技術基準類の構成を見直し、ページ数を約3割減らすスリム化を図る。
