見たもん勝ち ～建設業応援団～
【月間アーカイブ・9月】 CCUSは新料金体系に
2020/10/06建設時事
建設メール
【9月のトピックス】 建設キャリアアップシステム（CCUS）運営協議会の総会で、料金体系の見直しが了承された。今後は現場利用に伴うカードタッチに重きを置くとともに、コスト削減の取り組みも行う。技能者登録は2段階登録方式を導入し、簡略型登録料は2500円に据え置き、詳細型登録料を4900円に設定する。簡略型から詳細型へ移行する場合は差額の2400円を支払う。事業者登録料は2倍、現場利用料（カードタッチ）は1人日・現場当たり10円、管理者ID利用料は1つのID当たり1万1400円に変更（一人親方は据え置き）。2段階登録方式が2021年4月に開始、それ以外は10月から適用する。
また10月以降は問い合わせをメールでの受け付けに一元化し、郵送申請・受付窓口申請の受け付けもインターネットでの申請を求める。
今後は技能者・事業者登録数とカードタッチ数の総数に関し目標数値を設定、各団体でも実情に応じた目標設定のほか、登録・カードタッチの働き掛けなどを行い、目標数値達成に向けて最大限努力することも決めた。
紆余曲折を経て新たな段階に入ったCCUSを円滑に運営するためには、今回の料金改定を契機として、まずは収支の安定を図ることが不可欠である、それには技能者登録、事業者登録、カードタッチ数を増やさなければならない。ただ業界からは、依然として加入するメリットが分かりにくいという声や公共工事での活用を求める意見が根強い。CCUSが今後の建設業に不可欠な制度インフラとなるためにも、関係者が常に情報を共有しながら目に見える形でメリットを示し、技能者の処遇改善と担い手確保につなげていくことが急がれる。
【菅内閣が発足】
約7年8カ月ぶりの首相交代により菅内閣が発足した。菅首相は安倍政権の取り組みを継承、発展させるとともに、規制改革も進める考えを表明している。新内閣が初めて編成する21年度予算の概算要求が9月末で締め切られた。新型コロナウイルス感染症への対応など「緊要な経費」は別途、要望できることになっているため、国土交通省は臨時・特別の措置の上乗せがない、前年度比とほぼ同額の公共事業関係費を要望した。今後、年末に向けて建設業界および地方自治体から強い要望が上がっている「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」の5年間の延長実現が、大きな焦点となりそうだ。
