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【全建アンケート】 CCUSモデル工事現場で技能者登録進まず
2020/10/08業界動向
建設メール
全国建設業協会（全建）は「建設キャリアアップシステム（CCUS）モデル工事現場に関するアンケート」の実施結果をまとめた。技能者25人未満の現場が54％ある中で、「登録技能者数25人未満」が77％となるなど、依然として技能者登録が進んでいないことが分かった。
アンケートはCCUSの導入に伴う地域建設業における課題や懸案事項、メリット等を明確にすることが目的で、都道府県建設業協会会員企業の現場から「モデル工事現場」を選定し、アンケートを実施。下請け企業の事業者登録数や課題等を報告している。調査時期は8月末時点。
対象の現場数は33で、国直轄工事23、地方公共団体発注工事8、民間発注工事2の内訳。関東甲信越地区では栃木2、群馬2、山梨1、長野2の現場が対象となった。
下請け企業の登録事業者について最も多かった答えが「5社以上10社未満」の34％。続いて「10社以上30社未満」の30％。「1社も登録していない」現場は40％あった。
技能者登録が進まないと考えられる理由として「書類申請に手間と時間がかかる」「登録したメリットがない」との回答が多かった。特にメリットの有無には74％が「ない」と答えている。
CCUS普及促進に向け有効と思われる方策に関しては、公共工事の積算においてCCUSに係る経費（技能者の賃金アップ分、カードリーダー設置費とカードタッチ費用等）を計上するなどの回答が寄せられた。
また下請け企業に対して62％が「CCUS加入対策の実施を行っている」とし、実施している加入対策または有効だと思われる加入対策は「加入のための説明会」が最多だった。
そのほか「現場で施工する全事業者・技能者が登録すれば、施工体制台帳等の作成やデータ化による情報共有、作業員の勤怠管理が簡易になる」という効果が期待される一方、「登録数が増えないことにはメリットが見いだせない」「登録手続きに労力がかかりすぎる」「問い合わせ、質問等の指導サポートの充実化が必要」などの指摘が出ている。
