見たもん勝ち ～建設業応援団～
【技術検定試験】 不正受験防止へ実務経験資料の保管を
2020/10/09建設時事
建設メール
施工管理技術検定試験の不正受験防止に向けた対策を議論する国土交通省の有識者検討会は9日の会合で、10月下旬の提言取りまとめに向けて、各段階別の認識不足やミスの防止策、不正の抑止策について意見を交わした。受験前の実務経験の確認方法では、企業に根拠となる資料の保管を求めるほか、受験者に対しては実務経験期間の重複防止のためのチェックリストの提出や手引きの記載内容を工夫することで実務経験の算定方法の周知・徹底につなげる考え。また受験後の実務経験の記録・管理に関しては、建設業法令順守に伴う立入検査で確認を行う。
実務経験を証明するためのシステム構築や既存データベースの活用、受験申請方法の電子申請による合理化は、将来的な実現を目指して検討を進める。対策本の模範解答の勉強で解答できているという課題に対しては、事前準備が難しくなるように試験内容を工夫するなど試験問題を見直す。
他にも旧所属企業での実務経験の確認方法や実務経験証明書の様式見直し、ペナルティの在り方については、引き続き議論していく。
検討会の提言では、①受験前（実務経験を積む時期）②受験申請・審査時③受験時④受験後―の4段階で整理し、証明者（企業）、受験者（個人）、審査者（試験機関）ごとの具体的な対応策を打ち出す。実現可能なものは来年度の試験から取り入れていく見通しだ。
