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【国立大学整備】 21年度から5年間で1兆円超が必要と試算
2020/11/02建設時事
建設メール
2021年度から始まる新たな「国立大学法人等施設整備5か年計画」の策定を進める文部科学省は、次期計画期間における整備目標の試算を明らかにした。5年間で老朽改善整備や新増築が必要となる延べ床面積は合計873万㎡で、所要額は約1兆828億円に上る。内訳は、▽老朽改善整備が約798万㎡、約6194億円▽新増築が約30万㎡、約1020億円▽国立大学附属病院が約45万㎡、約2472億円▽ライフラインは配管・配線が約1884㎞で約470億円、設備機器が約1981台で約672億円―となる。
整備目標は、長寿命化の考え方を取り入れ、大規模改修の前に性能維持改修を実施することに加え、現時点における老朽施設を改善することを目指して試算を行った。積み残しを一層するため、45年以上が経過する大規模改修未実施の施設は次期計画期間中に全て改修を行うとし、8割は大規模改修、1割は改築、残りの1割は取り壊しを見込む。
また、計画策定に向けた最終まとめ案の検討を進める有識者会議では、コロナ禍を踏まえた施設整備の方向性として、今後のキャンパスは遠隔授業配信のできるスタジオ、「3密」を避けることができる施設のフレキシブル化・分散化、衛生面を考慮した環境の確保等に向け、換気・空調の確保、トイレ等の環境改善、ICT環境の確保などが必要としている。
さらに、適切な維持管理の実施や多用な財源の活用などを通じた必要な予算の確保も促す。
