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【総合評価落札方式】 直轄工事でICT活用の評価試行へ
2021/01/18建設時事
建設メール
国土交通省は、直轄工事の入札における総合評価落札方式について、生産性向上や担い手確保の観点を踏まえた運用改善に乗り出す。「技術提案評価型（S型）」では、品質確保等の要素技術提案が中心となり、評価の差が付きにくくなっているため、ICT活用などによる生産性向上に関する提案を求める試行の導入を検討する。また「施工能力評価型（Ⅰ型、Ⅱ型）」でも、ICT活用等に伴う生産性向上について施工計画への記載を求める試行を見据える。2021年度以降に試行を行って結果を分析し、総合評価落札方式の運用ガイドラインへ反映させる。
技術提案評価型（S型）の改善では、地元・関係機関協議や施工ヤード、土砂処分先の確保状況などの条件が確定し、工事費や工期変更が少ないと見込まれる不確定要素が少ない工事を中心に同方式を適用し、不確定要素が大きい工事には技術提案・交渉方式の適用を検討する。また、インフラ分野のデジタル・トランスフォーメーション（DX）のより一層の推進が課題となる中で、技術提案評価型（S型）では工事の品質確保等に関する項目に加え、ICT活用等による生産性向上に関する提案を求める試行を通じて、技術評価点の差を付けやすくする。
直轄工事件数の大半を占める施工能力評価型では、ICT活用等による生産性向上の重要性を踏まえ、不確定要素が少なく生産性向上を図りやすい工事を中心に、ICT活用等による生産性向上を生産性向上について施工計画に記載を求める試行を進める。併せて現行では原則として点数化していない施工計画の点数化も検討する。
さらに、総合評価落札方式では担い手確保や地域企業、若手・女性技術者の活躍機会確保等のため、各地方整備局で多様な評価方法を取り入れていることから、工事品質を確保しつつ有効な評価方法等を検証・整理する。
