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【施工時期の平準化】 10万人以上の自治体で債務負担行為設定進む
2021/02/16建設時事
建設メール
地方自治体で施工時期の平準化の取り組みが着実に進んでいる。国土交通省がまとめた入札契約適正化法に基づく本年度の実施状況調査における本年1月時点の速報値によると、人口10万人以上の団体を中心に債務負担行為の設定団体数が増加し、既に債務負担行為を活用している団体でも、全体の発注に占める債務負担行為の設定割合が向上したことが分かった。
工期1年未満の工事における債務負担行為の設定団体は、都道府県・政令市で2019年度の55団体が20年度には62団体に、人口10万人以上の市区では19年度の97団体が20年度には150団体に、人口10万人未満の団体では19年度の291団体が20年度には413団体まで増えた。
ゼロ債務負担行為の設定団体数は、都道府県・政令市で19年度の65団体が20年度は66団体、人口10万人以上の市区は19年度の107団体が20年度には173団体、人口10万人未満の団体では19年度の126団体が20年度には278団体へと増加した。
国交省では今後、債務負担行為活用の「深化」に加えて、人口10万人未満の自治体でも取り組みを促していく考え。
また、速やかな繰越手続きの実施は、人口10万人以上の市を中心として活用が大きく進展。実施団体数を見ると、都道府県・政令市は19年度の53団体が20年度は65団体に、人口10万人以上の市区は19年度の111団体が20年度には196団体に、人口10万人未満の団体は19年度の479団体が20年度には924団体へと大幅に増加している。
柔軟な工期の設定に関しては、人口10万人以上の団体を中心に取り組む団体が増加しているものの、未活用の団体も多い状況にある。設定団体数は都道府県・政令市で19年度の54団体から20年度には61団体に、人口10万人以上の市区では19年度の36団体が20年度には78団体に、人口10万人未満の団体では19年度の198団体が20年度には344団体まで増えている。
施工時期の平準化に向けて国交省では、自治体が自ら平準化の実態を管理し改善につなげるため、本年度に「平準化統一フォーマット」を導入。約1500団体が活用しており、自治体ごとに「平準化カルテ」を作成して、個別の働き掛けや業界との連携に活用している。
なお、国交省では本年度の調査結果を踏まえ、年度内に全地方自治体の平準化率等を「見える化」し、公表する予定だ。
