見たもん勝ち ～建設業応援団～
【法令順守】 手形現金化で割引料コスト提示を要請
2021/07/30建設時事
建設メール
国土交通省は、下請け代金支払いの適正化に向けた政府の取り組みを踏まえ、建設業法の法令順守に伴うガイドラインを7月30日付で改定した。中小企業庁と公正取引委員会が、関係事業者団体に対して3月末に下請け代金の支払い手段の考え方を整理した改善要請を出しており、国交省でも同ガイドラインにおける該当部分を変更した。下請け代金の支払いは、できる限り現金払いとし、親事業者と下請け事業者双方が、手形等の現金化に係る割引料等のコストについて協議する際には、具体的に検討できるよう、親事業者は支払い期日に現金または手形等で支払う場合の下請け代金の額、および当該手形等の割引料等のコストを示すことを記述。下請け代金の支払いに係る手形等のサイトについては、60日以内とすることを明記した。
割引料等のコストは、実際に下請け事業者が近時に割引をした場合の割引料等の実績を聞くことなどにより把握する方法が考えられるとした。
要請内容は、おおむね3年以内を目標に可能な限り速やかに実施することを求めている。
また、政府が6月18日に閣議決定した成長戦略実行計画では、約束手形の利用廃止に向けた取り組み促進が盛り込まれたことを踏まえ、建設業界でも発注者を含めた関係者全体で、前金払い等の充実、振り込み払い・電子記録債権への移行、支払いサイトの短縮等の取り組みを進めていくよう努めることが重要とし「留意しなければならない」と強調している。
なお、建設業者団体および地方整備局・都道府県建設業許可部局以外に、公共発注部局や民間の主要発注者団体も対象とする発注者・受注者間における法令順守ガイドラインも同様の改定を行っており、関係機関へ周知を図った。
