見たもん勝ち ～建設業応援団～
円滑な施工確保で順調な事業執行続けよ／月間アーカイブ・8月
2021/09/15建設時事
建設メール
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【8月のトピックス】
2022年度予算編成に向けた概算要求が8月末で締め切られ、過去最大の111兆円を超える要求額となった。国土交通省関係の一般会計は、国費総額で対前年度当初比1・18倍となる6兆9349億円を要求。うち公共事業関係費は同比1・19倍の6兆2492億円とした。「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」や盛り土による災害防止に向けた総点検を踏まえた対応などは、現時点では数字の計上ができない「事項要求」となった。
また関係府省庁における国土強靱化関係の要求額は、対前年度当初比1・29倍の5兆6593億9200万円。こちらも「5か年加速化対策」（加速化・深化分）の関係は事項要求とし、必要な経費は今後の予算編成過程で検討することになる。
9月に入り菅義偉首相が自民党総裁選の不出馬を表明したため、年内には新たな政権が発足する。今後は菅政権が打ち出したグリーン、デジタル、地方活性化、子ども・子育て分野への予算の重点化の方向性に加え、公共事業や防災・減災、国土強靱化に向けた事業費の予算計上が注目される。国交省がまとめた6月末時点の公共事業執行状況によると、本年度は前年度からの繰越分を含めて過去最高のペースで執行が進む。働き方改革や生産性向上に加え、コロナ禍が事業執行に与える影響が極めて限定的だったことから、執行は順調な状況にある。今後は地方自治体も含めた、さらなる円滑な施工確保が求められ、地域の建設業者・団体等とのより一層緊密な連携が重要になる。
【通学路の安全確保急げ】
政府が通学路の交通安全対策等に関する緊急対策をまとめた。全国の公立小学校の通学路を対象に、従来の危険箇所のほか、見通しの良い道路や抜け道となって車の速度が上がりやすい箇所などを追加し、9月末までに点検を行う。その上でソフト・ハードを組み合わせた効果的な対策を10月末までに作成し、速やかに実施する。また国交省と警察庁は、生活道路の交通安全に向けた新たな連携施策「ゾーン30プラス」の取り組みを開始。対策の検討段階から道路管理者と警察が緊密に連携し、人優先の安全・安心な通行空間の整備に取り組むもので、まずは9月末までに全国17カ所でスムーズ横断歩道を設置する。近年は速度抑制につながる各種装置の開発が進んでおり、地域の実情に応じて、早急に対策を講じるべきだろう。
