見たもん勝ち ～建設業応援団～
赤羽国交相が経審でCCUS活用の加点評価を検討する考え示す
2021/09/29建設時事
建設メール
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国交省と４団体の幹部が参加した意見交換会
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国土交通省の赤羽一嘉大臣と日本建設業連合会、全国建設業協会、全国中小建設業協会、建設産業専門団体連合会の建設業4団体幹部による意見交換会が29日に開かれた。今回、3月に開いた前回の意見交換会で申し合わせた「おおむね2％以上の（技能労働者の）賃金上昇の実現」に官民一体で取り組むことを再確認した。また、赤羽大臣が建設キャリアアップシステム（CCUS）の利用促進策として、経営事項審査でのCCUS活用の加点評価や、CCUS活用等の人材育成に取り組む企業の顕彰制度を創設する考えを示した。
冒頭、赤羽大臣は、公共工事の早期執行が進み「業界の実態としても施工余力に問題がないことを改めて確認したい」とあいさつ。技能労働者の適正な賃金水準の確保に向けては、10月からの「建設業取引適正化推進期間」を活用した元下間の契約でも見積もりに基づく協議の推進などの周知・啓発に取り組むとし、協力を求めた。さらに、10月をめどに標準見積書の活用による労務費および法定福利費の内訳明示の促進と見積もりの尊重について元請け・下請け団体に要請するとともに、実効性を確保するため、地方自治体に対して請負代金内訳書の法定福利費の内訳額の確認を要請する見通しを説明。賃金の上昇が公共事業労務単価の上昇につながる好循環を維持できるよう、原価を無視したダンピング受注を慎み、適切な請負金額での下請け契約締結と技能労働者への適切な賃金支払いの実施を改めて要請した。
CCUSに関しては、取り組みの裾野が広がってきているとの認識を示した上で、積極的な現場へのカードリーダー設置を依頼。さらなる利用促進に向けて、民間発注者を含めた官民のCCUS推進体制の構築、地方での利用促進のための連絡会議での具体的な取り組みを検討していくとした。
4団体は、いずれも施工余力に問題がないことや、当初予算を含めた「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」の安定的・継続的な予算措置の必要性、ダンピング対策の強化・徹底などを訴えた。
赤羽大臣も地方自治体でダンピング対策が遅れていることに危機感を示し「建設業界で人がいなくなってしまうことを真剣に考えなければならない。もっと市町村と話し合って理解してもらう必要がある」と述べた。
