見たもん勝ち ～建設業応援団～
【入札契約調査】 ダンピング対策の実施状況を深掘り
2021/10/20建設時事
建設メール
入札契約適正化法に基づき、国土交通・財務・総務省が公共工事の発注者に対して行う本年度の入札契約手続き実施状況調査が始まった。10月1日時点における最新の基準や入札契約方式の導入状況について11月中旬までに回答を求め、来年2月下旬に結果を公表する。本年度は従来の調査項目に加えて、ダンピング対策や予定価格の積算内訳の公表、設計変更ガイドラインの適切な運用について詳しく調べる。ダンピング対策では、低入札価格調査基準価格・最低制限価格の算定式を、さらに深掘りして調査するほか、低入札価格調査対象工事の適正な履行確保のための措置である工事品質・下請け代金・契約の履行徹底のための5つの措置が適切に実施されているかを聞く。
予定価格に関しては、従来から公表時期を調査してきたが、本年度は予定価格の積算内訳の公表が適切に行われているかを含めて、より詳しく調べる。
設計変更ガイドラインの適切な運用を図るための取り組みでは、ガイドラインを契約事項とする旨を特記仕様書に記載するなど、使用状況も含めて回答を求める。
建設業の担い手を中長期的に育成・確保することが重要になる中、公共工事発注者においては施工者の適正な利潤確保や技能労働者の処遇改善に向けた環境整備を行うことが必要になっている。そのため、今回の調査では、発注者へ要請している適正な予定価格の設定・ダンピング対策の強化などの実施状況をフォローアップする観点から、新たな項目を追加した。
