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【港湾事業】 ICT本体工の出来形管理と監督・検査で新規要領を
2021/11/12建設時事
建設メール
港湾分野で3次元データを活用したICT施工やBIM／CIMの導入を進める国土交通省は、12日に開いた港湾におけるi－Construction推進委員会で本年度のICT活用工事に関する検討内容を示した。現行要領の改定のほか、ICT本体工の出来形管理、監督・検査を対象に新規要領を策定する。
ICT活用工事について、港湾分野ではICT浚渫工は本格運用、ICT基礎工・ICTブロック据付工、ICT海上地盤改良工は試行工事を進めており、各工事の実績を踏まえて各種要領を整備している。
ICT本体工は、ケーソン据付を対象として2019年度にモデル工事実施を目的とした標準仕様と積算要領を策定し、20年度よりモデル工事を実施。本年度はモデル工事の実績等を踏まえ、ケーソン据付システムの施工履歴データを活用した出来高管理、監督・検査要領の作成を検討する。
現行要領の改定は▽ICT浚渫工の測量、数量算出、出来形管理、監督・検査、積算▽ICT基礎工の測量・数量算出▽ICTブロック据付工の完成形状確認▽ICT本体工の積算▽ICT海上地盤改良工（床堀工・置換工）の測量、数量算出、出来形管理、監督・検査、積算―が対象となる。
BIM／CIM活用業務・工事の関係では、試行結果等を整理・分析した上で現行のガイドラインと成果品作成の手引きを改定するとともに、港湾構造物の細部・実施設計業務を対象とした3次元モデル成果物作成要領（案）と事例集を新たに策定する。人材育成の取り組みでは、本年度に港湾分野におけるICT施工やBIM／CIMに関する受発注者双方の技術力向上を目的とした教材、研修資料をまとめる。
今後の展開では、他にも港湾工事のコンクリート工におけるプレキャスト導入判断のためのマニュアルを策定する方針で、本年度と来年度で検討を進める。
