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【ICT施工】 土工量1000立方m未満で小規模現場向け技術導入
2021/12/28建設時事
建設メール
国土交通省はICT施工の普及を促進するため、小規模な土工を対象に「小型バックホウマシンガイダンス（MG）技術」と「モバイル端末を活用した出来形計測技術」を導入する。10月に国土技術政策総合研究所で実施した小規模な建設現場に対応したICT施工技術の試行結果により有効性が高いとされたもの。対象は土工量1000立方m未満のICT土工（小規模施工）・床堀工・小規模土工。ICT施工の工種拡大に伴い必要となる3次元計測技術を用いた出来形管理要領や監督・検査要領といった基準類を年度内に整備し、2022年度以降に契約手続きを開始する直轄工事から適用するほか、地方自治体の発注工事でも導入を促していく。
まず、小型MGバックホウについては、自動追尾型トータルステーション（TS）等とGNSSを活用する2技術を試行した結果、ともに技術の確立性が高く現場実装が可能なレベルに達しているほか、小型建機が活用でき、ICT建機を購入するよりも安価なため有効性は高いとされた。モバイル端末を活用した出来形計測技術に関しては、試行した2技術はいずれもICT土工における計測精度が確保できており、モバイル端末で点群データを取得可能であるため、小規模な現場では有効性が高いとされた。現場試行に参加した関係者へのアンケート調査では、両技術ともに9割以上が小規模現場での有効性が高いと回答している。
適用範囲は、ICT土工（小規模施工）は土工量1000立方m未満、ICT床堀工は平均施工幅2m未満とし、ICT小規模土工も対象とする。
小規模施工現場では、MG技術搭載の小型バックホウを用いることによって施工性が向上し、丁張作業なしで作業が行えるため、土工作業全体の迅速化、現場の補助員削減による安全性向上につながる見込み。また、出来形管理はRTK（リアルタイム動的）GNSSやTS等を活用した断面管理を標準とし、モバイル端末を活用した面管理も活用可能とする。
