見たもん勝ち ～建設業応援団～
【インタビュー】 ダム協会専務理事 光成政和氏「日本の治水へ貢献」
2022/03/07インタビュー
建設メール
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今後の抱負を語る光成専務理事
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日本ダム協会専務理事の光成政和氏がインタビューに応じ「前職が国土交通省で河川、ダムの仕事に従事してきたので、その知識と経験を生かして協会の活動を盛り上げ、ダム建設を通して日本の治水が一層進むよう微力ながら力を尽くしてまいりたい」と抱負を語った。
ダムの役割については「日本は都市化が進む中、市街地を流れる河川は大規模改修をすることが困難になっている。堤防を高くする場合には、交差する道路や横断交差物を全て上げなければならない等の問題もある。大きな治水対策としては上に貯めるしかない。異常気象が頻発しており、環境の変化にも対応する必要がある。その観点でもダムは有効であると感じる」と述べた。
ダム整備の動向について「ダムサイトそのものの公的な場所は少なくなっており、既存のダムをいかに有効に活用していくかが鍵となる。国土交通省等が進めているダムの再生、かさ上げをしたり、放流の増強による流下能力の向上といった施策が増えている。これは技術の見せ所であり、ダム協会と各社が寄与できる分野と認識している」と方向性を示した。
協会内外の取り組みに関しては「協会内には施工技術研究会があり、会員会社から技術者が集結し活動を続けている。技術に関する情報交換も行っており、発展に努めている。またダム事業にはトンネルや橋梁、付け替え道路、まちづくりに至るまで全体のマネジメント能力も求められる。それについて『ダム工事総括管理技術者（CМED）』という認定制度により、育成と活動の支援を行っている。試験制度は非常に難しく、有資格者同志には社を超えての連帯感がある」とし、「市民の中からダムの造詣に深い方々を『ダムマイスター』に任命し、意見をいただいたり、連携を図って活動に生かしている。2010年から始め、現在6期生までいる」と説明した。
【略歴】みつなり・まさかず
1988年3月京都大学大学院工学研究科修了、同年4月建設省入省。内閣府大臣官房審議官（原子力防災）、国土交通省水管理・国土保全局河川環境課長、水資源機構経営企画部長、国交省関東地方整備局河川部長、中国地方整備局岡山河川事務所長を歴任。58歳。
