見たもん勝ち ～建設業応援団～
【入札契約方式】 フレームワーク位置付け／適用ガイドラインを初改正
2022/04/06建設時事
建設メール
国土交通省は、「公共工事の入札契約方式の適用に関するガイドライン」を改正した。2015年5月の策定以来、多様な入札契約方式の適用が進んだことを踏まえ、技術提案・交渉方式（ECI）をリスクマネジメント手法として位置付けたほか、フレームワーク方式（包括・個別発注方式）を新たに加えるなど、適用の考え方や最新の知見を整理して反映させた。ガイドラインの改正は、今回が初めて。
主な改正点では、工事の性格、地域の実情を踏まえた入札契約方式の適用が一層進むように、新たに多様な入札契約方式を工事の内容、条件等に応じて選定するためのフロー図をガイドラインに明記した。
また、不確定要素（リスク）の大きい事業については、設計時から施工者が技術協力などの形で参画する形で参画する技術提案・交渉方式を適用することが有効とし、リスクマネジメント手法として同方式を選択することをガイドラインに位置付けた。同方式の導入により、調査、設計、積算、設計照査を同時進行できるため工事着手までの期間を短縮できることや、設計・施工諸条件の最適化、工事着手後の手戻り防止、入札不調を回避しやすいといったメリットも示している。
フレームワーク方式は、あらかじめ地域への精通度や災害対応の実績などの評価項目により選定された建設業者の中から、競争によって個別契約できる入札・契約方式として、新たに位置付けた。災害復旧を担う企業に対して安定的な受注機会の見通しを提供できる効果がある一方、適用に当たっては競争性や透明性の確保に努めるなどの留意点も盛り込んだ。
他にも「直轄工事における技術提案・交渉方式の運用ガイドライン」「災害復旧における入札契約方式の適用ガイドライン」「直轄の事業促進PPPに関するガイドライン」を策定・改正したことから、最新の知見として内容を反映させている。
事例編は、別冊として引き続き参照可能で、必要に応じて今後更新していく。
