見たもん勝ち ～建設業応援団～
国交省が業務の履行期限目標設定で四半期別の目安見直し
2022/04/11建設時事
建設メール
国土交通省は、設計業務等の品質確保対策や入札契約方式の改善などに向けた2022年度の重点方針を定め、地方整備局等へ通達した。履行期限の平準化では、測量、地質調査、土木関係建設コンサルタント業務の目標設定を見直す方針で、四半期ごとに履行期限を迎える業務件数の比率を▽第1四半期に15％以上▽第2四半期に25％以上▽第3四半期に25％以上▽第4四半期に35％以上―を目安にした上で、各整備局で目標を設定し、達成に努める。22年度内に完了する業務を対象とするほか、翌債・国債・平準化債等については、22年度に契約する件数に対する割合が25％以上となることを目標に据える。
国交省では、中長期的には履行期限を迎える業務件数の比率を上半期50％、下半期50％にすることを目指す。21年度は第1四半期と第2四半期は10％以上、第3四半期は20％以上、第4四半期は35％以下、繰越は25％以上を目標に掲げており、今回、実態を踏まえて目標値を変更したほか、対象も稼働中の業務から完了する業務に変えた。
業務の計画的な発注では、事業の進捗状況を踏まえ、適切な業務発注時期や履行期間の平準化にも配慮して行う。その際には履行期間が1年に満たない業務でも平準化国債を活用するなど、発注時期や納品時期が繁忙期と重ならないよう工夫する。また実施計画承認後に生じた事由により、当初計画通りに執行できないことが明らかになった場合には、工事でも活用している機動的国債を積極的に使うことを求めた。
適切な入札・契約方式の選定に関しては、受発注者の負担軽減や品質・生産性向上等のために実施している、さまざまな方式の試行について、22年度にフォローアップを実施する。
他にも、合同現地踏査において「土木事業における地質・地盤リスクマネジメントのガイドライン」を参考にすることや、23年度のBIM／CIM本格運用に向けて、活用を推進する対象の詳細設計業務は原則としてBIM／CIM適用の対象（発注者指定型）で発注するとともに、その他の業務でも積極的な適用を図ることを新たに加えた。
なお、今回の通達内容は、原則として22年度に契約を締結する業務で適用するが、22年3月31日以前に入札手続きを開始した業務で、発注者がやむを得ないと判断する場合は適用外となる。
