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【材料単価設定】 最新の物価資料引用を／整備局から働き掛け実施
2022/06/07建設時事
建設メール
国土交通省が都道府県に対して調査を実施した、予定価格の積算時に使用する材料単価の設定状況によると、15団体が全ての資材で「毎月、最新の物価資料の掲載価格を引用」していることが分かった。予定価格の設定に当たり最新の資材の取引実例価格を適切に反映するため、国交省では地方整備局等を通じて取り組み状況を「見える化」した資料をブロック別に提示するなど、都道府県に対して適切な対応を働き掛けていく。
国交省は、4月26日付で公共発注者へ適切な価格転嫁に向けて資材単価の改定を月ごとに適時に行うことや、状況等を踏まえて価格設定のための調査時期の前倒し・頻度増加などの対応を要請する通知を出した。今回の調査は、使用単価のうち、民間調査会社作成の物価資料（ウェブ版含む）に掲載されている価格を活用している場合、最新月の物価資料価格を活用しているかを調べたもの。対象は5月20日時点。
燃料、鋼材、木材といった主要資材について「毎月、物価資料の掲載価格を引用」しているのは10団体あり、うち主要資材以外は毎月の変動率を確認し、一定の基準を満たした場合に最新の物価資料価格を引用しているのが5団体、主要資材以外は年数回の更新としているのが5団体だった。全ての資材で「毎月の変動率を確認し、一定の基準を満たした場合に最新の物価資料の掲載価格を引用」しているのは10団体、主要な資材で同様の対応を行い、主要資材以外は年数回更新しているのが11団体となった。残りの1団体は、最新の物価資料の掲載価格を引用せず、年数回更新していると回答した。
さらに、物価資料に加えて都道府県で独自に調べている生コンクリートおよびアスファルト合材の材料単価の設定状況も調査。物価資料に掲載されていない地区における取引の実例価格に関して民間調査会社等に委託するなどして実施しているかどうかを、頻度を含めて確認したところ、10団体は毎月調査をして単価を更新していることが判明した。
毎月の変動率を確認し、一定の基準を満たした場合に随時調査等を実施して単価を更新しているのは25団体だった。同様の対応はしていないものの、▽変動率の確認が毎月ではない▽随時調査を行う基準がルール化されていない▽随時調査を実施していない―と5団体が回答。残る7団体は、物価資料の掲載地区の価格を引用しており「調査していない」と答えている。
国交省では、今後も取り組み状況に関する調査を継続し、下期のブロック監理課長等会議までには全国版の「見える化」資料を更新・公表する見通しだ。
