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【復興庁】 福島国際研究教育機構の基本計画策定へ企画競争始まる
2022/06/14建設時事
建設メール
復興庁は、3月に決定した福島国際研究教育機構の基本構想を具体化するため、基本計画策定作業を進める。検討業務の委託者は企画競争方式で7月下旬までに選定する方針で、14日から公募手続きに入った。機構に必要な施設を整備するための敷地面積は10万㎡程度とし、今後、地元の福島県が候補地を提案する予定。年内に施設の規模や構造等に影響を与える研究機器の仕様、各室面積などを定め、2023年度までに設計条件を盛り込んだ施設基本計画をまとめる予定であり、検討業務の中で各機能の要件調査、敷地要件の整理、配置計画、工期、概算工事費の検討などを進め、施設基本計画素案を作成する。
同機構は、福島をはじめ東北の復興を実現するための夢や希望となり、日本の科学技術力・産業競争力強化をけん引し、経済成長や国民生活向上に貢献する、世界に冠たる「創造的復興の中核拠点」を目指すもの。基本構想によると、①研究開発機能②産業化機能③人材育成機能④司令塔機能―の4つの機能を設ける。主な研究開発の内容は、▽ロボット▽農林水産業▽エネルギー▽放射線科学・創薬医療、放射線の産業利用▽原子力災害に関するデータや知見の集積・発信を予定する。エネルギーの関係では、福島を世界におけるカーボンニュートラル先駆けの地とするため、水素製造施設や植物等による二酸化炭素の固定化等を研究する。放射線科学等の関係では、世界初のガントリー式超大型X線CT装置の設置などを視野に入れる。
立地場所の検討に当たっては、円滑な施設整備の観点、研究者の生活環境、地元市町村の復興・まちづくり計画との関係などを考慮し、将来的に規模を拡大する必要が生じた際にも対応できるようにする。9月までに機構および仮事務所の立地を決定し、23年度までに敷地調査に着手する。復興庁の設置期間内に順次供用開始を目指していく。
