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【国土交通省就任インタビュー】 公共事業企画調整課長 岩﨑福久氏「技術開発、新技術導入を」
2022/08/30インタビュー
建設メール
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ＩＣＴ施工普及必要性を強調する岩﨑課長
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国土交通省総合政策局公共事業企画調整課の岩﨑福久課長は「（大臣官房）技術調査課に勤務して以降、建設産業の行く末に関心を持っている。働き方改革、生産性向上といった取り組みは特に直轄工事を通じて進んでいるが、若手に魅力のある産業にしていかなければならない。今まで以上に生産性を高めることを、スピード感を持ってやっていきたい」と強調する。また、技術開発や新技術導入の必要性を訴え「ICT施工、建機の自動化・自律化施工に加えて、インフラメンテナンスでも新技術を導入して、地方自治体のインフラ老朽化に対応する取り組みをしっかりと進めたい」と抱負を語る。
ICT施工に関しては「地方自治体の仕事を請け負っている中小企業への普及が喫緊の課題。本年度から小規模土工に対応した後付けのマシンガイダンスや汎用のデバイスを使って出来形管理を行うことが基準化されており、自治体を含めて使っていただくことが大事だと思っている。人材育成は地方整備局や関連団体とも協力しながら、発注者・施工者・関係する業界の底上げを後押ししていく」と話す。さらに「便利で、使えそうだと実感してもらえることが大切。メリットを『見える化』した手引きなどを、全国に広めていくことも進めなければならない」と考えている。
インフラメンテナンスに対しては「笹子トンネル天井崩落事故から今年で10年という一つの区切りを迎える。社会資本メンテナンス戦略小委員会が秋にもまとめる提言では、新しい概念として『地域インフラ群再生戦略マネジメント（仮称）』が盛り込まれる予定であり、都道府県・市区町村の協力を得ながら、新しい概念の具体化に取り組みたい」とした。
さらに「建設リサイクルの観点から建設発生土の有効利用を図っていかなければならない。特に指定利用が地方自治体ではまだまだ低い状況にとどまっているので底上げが急務。建設副産物協議会や発注者の協議会等を通じて周知し推進できれば」との姿勢を見せる。
【略歴】いわさき・よしひさ
1992年京大大学院土木工学専攻修了、建設省採用。国交省大臣官房技術調査課建設システム管理企画室長、水管理・国土保全局水資源部水資源計画課総合水資源管理戦略室長、中国地方整備局河川部長、関東地方整備局企画部長、国土技術政策総合研究所社会資本マネジメント研究センター長を経て、本年6月28日付で現職。55歳。京都府舞鶴市出身。趣味はB級グルメを食べること。
