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【関東整備局】 単品スライド適用で周知徹底強化
2022/11/21建設時事
関東地整発
関東地方整備局の工事請負契約で、契約書が定める請負代金の変更規定「スライド条項」の適用に動く受注者が増えている。現在、約150件の工事でスライド適用に関する相談が各出先事務所に寄せられ、このうち約60件が単品スライドに関するものだった。整備局は、円滑な手続き執行を一層支援するため、運用マニュアルなどの周知徹底を強化する。
整備局は、7月19日に単品スライド運用マニュアルを改定した。契約後、工事材料の購入価格が妥当と判断できる証明書類を受注者が提出した場合は、物価資料の単価より高くても、購入価格での請負代金変更が可能となった。また、複数年工期の維持管理工事では、各年度末に単品スライドを適用できることなども新たに加えた。
マニュアル改定後、最初の単品スライド変更契約となったのが、常陸河川国道事務所が発注したアスファルト舗装工事「R3国道6号中村南電線共同溝路面復旧工事」。アスファルト類の資材価格が高騰したため、単品スライドの変更契約をした。
同工事では、2022年5～8月のアスファルト類における受注者側の購入価格と、物価資料などでの実勢価格を比較。別業者3社から見積り確認も行った上で、購入価格へのスライドに妥当性があると判断した。中でも歩道の透水性舗装については、購入価格が実勢価格を30％超過していた。こちらも他社の見積りと差異がないことを確認し、購入価格を採用している。単品スライド適用による増額は557万7000円（税込み）となった。
整備局は、単品スライドにおける受発注者の事務手続き、意思疎通が円滑に進んだケースとして、同工事の情報共有を庁内で図っている。高崎河川国道事務所など一部事務所では、自ら受注者に聞き取りを行い、スライド適用の検討を支援する動きも出ているという。
