見たもん勝ち ～建設業応援団～
【賃上げ総合評価】 代表地整本局に一元化／国交省の実績確認窓口
2022/12/13建設時事
建設メール
 |
|
実績確認のスケジュール
|
国の公共調達に当たり、賃上げを実施する企業に総合評価落札方式で加点する措置において、国土交通省は実績確認の窓口を代表地方整備局本局に一元化する方針を決めた。代表地整は、当該年度に賃上げ加点した上で契約関係にある地整から企業側が選定する。事前確認（STEP1）と実績確認（STEP2）の2段階方式とし、国交省が事前把握書類を企業側に郵送、企業側は代表地整を選定して賃上げ対応窓口を決め、双方の窓口を確認する。実績確認書類の提出はシステム上で行い、必要に応じて追加確認資料の提出を求める。
事前把握書類・様式の郵送は、賃上げ表明書に記載した暦年または事業年度終了日（起算日）の約2週間前に行い、約1カ月を回答期限とする。実績確認書類の提出期日は起算日の3カ月後までとし、その後2カ月間で書類の内容を確認した上で、必要に応じて追加提出等を求める。起算日から5カ月後が契約担当官による判断期日となる。減点対象とする企業は、国交省から財務省に4月、7月、10月、1月の次の四半期の15日に報告が行われ、財務省が判断する=図参照=。
賃上げ表明を行った企業の実績確認が最も早いのは2022年1月から12月の暦年が対象の企業となるため、12月末までの賃上げ期間の約2週間前に事前把握書類・様式を郵送する。ただし、12月末までの賃上げ期間に対して11月の工事で落札した場合など、賃上げ表明のタイミングによっては送付時期が遅くなることがある。
企業が表明した賃上げ内容が未達成だった場合、その後の国の調達で1年間、入札時に加点する割合よりも大きな減点措置を行う。最も早い場合、国交省から財務省への報告は23年7月15日に行われるため、その後、減点措置が適用される見通しだ。
賃上げ実績の評価対象とし得る賃金・社員については、企業の個別の事情に応じて柔軟に組み合わせて評価することが可能。評価ケースの例としては①社員への支払い賃金の総額で評価②継続雇用している正社員への支給額で評価③時間外手当や賞与等を除いて評価④継続雇用社員の基本給の定期昇給等で評価―する場合がある。具体例に関しては、国交省ホームページなどを参照すること。
今回決定した実績確認方法は、業界団体への説明会を順次開催し、周知を図っていく。
