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【CCUS】 広がるモデル工事など／8都県の導入待ち
2023/02/24建設時事
建設メール
国土交通省は建設キャリアアップシステム（CCUS）の普及・活用へ、直轄モデル工事のほか都道府県や独立行政法人、特殊会社でモデル工事など広がりをみせており、今後は地方公共団体などを中心として導入促進を図る。現在までのところ47都道府県のうち39道府県が何らかの形で評価などを行っており、残る8都県の早期対応が待たれる。
CCUSの活用について、国は2020年度からモデル工事を試行している。事業者登録率・技能者登録率・就業履歴蓄積率を確認の上、達成状況に応じて工事成績評定で加点するもの。土木工事においては21年度契約分で、義務化工事が64件、活用推奨工事が16件となっている。また、地元建設業協会の理解が得られた35都道府県は直轄Cランク工事も試行している。農林水産省も23年1月からWTO対象の一般土木の入札公告分からモデル工事を試行開始した。ほかに営繕工事、港湾・空港工事でもモデル工事の実施が進んでいる。
地方公共団体には、20年4月に総合評価での加点などの取り組みを要請。21年3月時点で21団体が導入表明し、今年1月時点では18団体増えて39団体が導入表明に至っている。39団体の取り組み内訳は、モデル工事の工事成績評定での加点21道府県、総合評価での加点18府県、入札参加資格での加点12県、カードリーダー等費用補助15道県。また、青森、山形、千葉、東京、新潟、富山、奈良、高知の残る8都県も導入検討を表明しており、全都道府県で取り組みが始まる日も近いとみられる。
なお、市町村に関しては、モデル工事等工事評定での加点が、さいたま市、横浜市、名古屋市、岡山市など。総合評価における加点は仙台市、さいたま市、浜松市、茅ヶ崎市など。入札参加資格での加点は千葉市、相模原市など。
独立行政法人などは、UR都市機構、水資源機構、NEXCO中日本、同東日本、鉄道・運輸機構で21年度から活用工事に取り組んでいる。
なお、地元建設業協会の理解が得られた35都道府県は直轄Cランク工事のモデル工事の実施に動いている。ほかに三重、香川、高知の協会が検討中。残るのは青森、岩手、茨城、千葉、神奈川、新潟、鳥取、福岡の9県分となる。
【モデル工事など主な状況】
▽群馬県=元請けのカードリーダー設置のほか、下請事業者や技能者の登録などを工事成績評定の加点条件とするモデル工事を発注者指定型と受注者希望型の2方式で実施
▽長野県=20年4月より総合評価方式での工事発注において「建設マネジメント」の項目として0・25点加点（20年度は予定価格8000万円以上）など
▽山梨県=県土整備部発注工事（土木一式工事）において総合評価で加点（試行）
