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【積算基準改定】 週休2日を標準化／質向上へ施策パッケージ
2023/02/28建設時事
建設メール
国土交通省は2023年度の土木工事・業務の積算基準など改定内容を明らかにした。注目は直轄土木工事における週休2日の「質の向上」に向けた施策パッケージの運用。分任官工事も全面的に発注者指定型の週休2日工事とし、24年度以降の月単位での週休2日の実現を目指す。
週休2日についてはこれまで、24年度の労働基準法時価外労働規制適用に向け、休日量の確保に取り組んできた。そのためモデル工事は通期で週休2日を目指す内容で、今後は月単位で週休2日を実現できるよう取り組みを進める。23年度がその転換点となる。
施策パッケージとして位置付けるのは▽週休2日を標準とした取り組みへの移行（23年度から適用）▽工期設定の更なる適正化（同）▽柔軟な休日の設定（23年度一部試行）▽経費補正の修正（23年度に検討）▽他の公共発注者と連携した一斉閉所の取り組みを拡大（23年度から実施）―の5つ。
週休2日を標準とするため、受注者が作成する施工計画書に法定休日・所定休日を記載するよう共通仕様書を改正。発注者による監督・検査で週休2日の実施状況を確認するよう共通仕様書など改正。工事成績評定では週休2日を加点項目から削除し順守項目に追加する成績評定実施要領を改正する。
工期設定は発注者が活用する工期設定指針と工期設定支援システムを改定する。雨休率算出の際、休日と天候等による作業不能日が重複しないよう明確化。猛暑日（WBGT値31以上の時間から日数算定）を考慮する。準備・片付け期間に、必要に応じて重機組立・解体、検査データの作成日数を考慮する。さらに、地域の実情に応じて作業制限や制約を考慮できるよう例示を追加する。
柔軟な休日の設定は、これまでの工期を通じて交替制と閉所の変更を試行したが、閉所による工事に限定し工事期間中の一部期間のみ交替制に変更する試みを行う。例えば災害の発生で週休2日の閉所が困難になった場合などが該当する。
経費補正については検討を行う。月単位で週休2日を達成できた工事について、23年度の諸経費動向調査や労務費調査の結果を踏まえ、現行に変わる新たな補正措置が立案できないか分析・検討する。
他の発注機関と連携した一斉閉所の取り組みを拡大させる。各地域の発注者協議会などを通じて促進する。定期的に取り組み状況を確認して公表する。なお、関東甲信越地域では茨城県、新潟県が月に3回以上の一斉閉所、埼玉県は年に数回実施している状況にある。
23年度の新基準適用は、入札書提出締め切りが4月1日以降の案件からとなる。
