見たもん勝ち ～建設業応援団～
【建設投資見通し】 23年度は2・6％増の68兆円余
2023/04/12建設時事
建設メール
建設経済研究所は12日、「建設経済モデルによる建設投資の見通し」（2023年4月版）を公表した。22年度の建設投資は前年度比0・1％増の66兆6900億円とした。23年度に関しては前年度比2・6％増の68兆4300億円で22年度を上回る予測としている。
22年度は、社会経済活動の正常化が進んだことで国内景気が持ち直しており、民間住宅建設投資、非住宅建設投資とも前年度を上回ると予測。建設投資全体は、昨今の物価上昇の影響を受け名目値ベースでは前年度比で同水準、実績値ベースでは下回る水準になると予測している。23年度は、民間住宅建設投資、非住宅建設投資ともに、引き続き前年度を上回ると予測した。建設投資全体では前年度比で名目値は微増、実績値ベースで同水準になると予測している。
政府建設投資は、22年度が前年度比0・1％増の23兆4100億円となる見通し。23年度は、国の直轄・補助事業について一般会計の公共事業関係費を前年度当初予算並み、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」などを考慮して推計。さらに、21・22年度補正予算関係も23年度に出来高として実現すると想定するなどして同比2・3％増の23兆9400億円を見込む。
民間建設投資のうち住宅投資では、22年度の住宅着工戸数は前年度比1・4％減の85・4万戸と予測。民間住宅投資額は同比0・2％増の16兆1500億円とした。23年度の住宅着工戸数は、検閲コストの高止まりや金利上昇の懸念など先行きの不透明感は続き前年度と同水準を見込むがやや減少と予測し、同比0・4％減の85万戸、民間住宅投資額は同比1・1％増の16兆3200億円と予測している。
非住宅投資（建築＋土木）では、22年度の予測は前年度比7・2％増の19兆100億円。企業の設備投資意欲が高まり、倉庫・物流施設以外にも回復がみられ、事務所も首都圏や地方都市圏で大規模再開発案件の着工や竣工が続いており、名目値は前年度を上回る水準、実績値ベースで同水準と予測。だが原油高や建設資材高騰などの懸念材料もあるため、動向を注視する必要があるとした。23年度の予測は同比0・9％増の19兆1900億円で、引き続き設備投資の持ち直しが続くとみられ、前年度と同水準になると予測している。
政府・民間を合わせた建築補修（改装・改修）投資は、22年度が前年度比13・7％減の9兆7400億円、23年度は同比10・4％増の10兆7500億円と予測した。
