見たもん勝ち ～建設業応援団～
【特定技能検定】 2号評価試験11月開始／1号は海外受験もスタート
2023/05/30積算・資格news
建設メール
建設技能人材機構（JAC）は2023年度の特定技能評価試験で、新たに2号評価試験をスタートさせる。11月からの実施を目指し諸準備を進めている。さらに1号評価試験についても海外受験の7月実施に向けて作業を進行させており、加えて特定募集情報等提供事業の開始へも動き出している。
特定技能2号評価試験については現在、JAC側で試験範囲を示すテキスト等の検討作業を進めている。今後、試験委員会で確認を取った後、国土交通省、入管庁といった関係機関と調整の上、9月中には試験日程、テキストなどの公開を行う。11月からの試験開始を掲げており、それ以降は少なくとも月1回以上の頻度で実施する予定だという。なお、11月よりも前に試行試験を速やかに実施したい考え。
検討が進められているテキストについては、技能検定1号評価試験用のテキストに、職長等教育に関する内容を追加する方向だという。JACでは、2号評価試験の合格に向けてはまず、1号評価試験用のテキストを活用して基礎的な学習を進めて欲しいと話している。
なお、特定技能2号については、2号評価または技能検定試験をクリアし職長としての実務経験が求められる。
特定技能1号評価試験は、23年度から「土木」「建築」「ライフライン・設備」の新区分での試験のみ実施となっている。試験会場に関してはこれまでの東京中心から大阪、愛知、北海道、宮城、広島、福岡を予定している。なお、過去の合格率は3～4割程度だという。
新たに取り組む海外試験は、ニーズがあるインドネシア、フィリピンを対象に7月の試験実施を掲げている。試験情報の公開は6月中旬、受付開始は6月下旬を予定している。そのほか、カンボジア、モンゴル、ミャンマー、ネパール、タイ、スリランカ、インド、ウズベキスタン、バングラデシュでの試験実施を検討している。準備が整い次第、スケジュールなど明らかにする。
また、新たな取り組みとして特定募集情報等提供事業の開始を検討している。職業安定法に規定された事業で▽建設企業の求人情報を海外試験合格者に提供▽海外試験合格者の求職情報を建設企業に提供－するサービス。海外試験の合格発表後となる9月以降にサービス提供開始できるよう準備を進めている。
テキストに関しても受験者の学習の一助とするため、日本語版だけでなく外国語版を作成し順次公開する。現在のところ英語とインドネシア語版が公開されている。今後は、ベトナム語、フィリピン語（タガログ語）、カンボジア語、ネパール語、スリランカ語（シンハラ語、タミル語）、ウズベキスタン語（ウズベク語）、バングラデシュ語（ベンガル語）の8言語の翻訳版も作成し、公開する予定となっている。
22年12月現在、建設分野の1号特定技能外国人は1万2768人、技能検定を経て8人が2号特定技能外国人となっている。
