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【余裕工期制度】 50団体が一部工事のみ／平準化へ活用推進を
2023/06/05建設時事
建設メール
国土交通省は、都道府県47団体と政令指定都市20団体に対し余裕期間を設定する工事の対象範囲についてアンケートを実施し、調査結果を明らかにした。原則全ての工事を対象としているのは、全体の5分の1程度となる13団体にとどまっている一方、一部の工事のみ対象としているのは50団体ある。未活用団体の解消、一部工事を全体に広げるなど、余裕工期制度の活用を進め平準化につなげる。
公共工事の施工時期平準化は、品確法において発注者の責務として規定されており、入契法においても、発注者は施工時期平準化のための方策の実施に努めることと規定されている。
柔軟な工期を設定することができる余裕期間制度の活用状況は、災害復旧工事や供用開始日等が定められている工事など、工程に制限のある工事を除いて、原則全ての工事を対象と回答しているのは13団体、一部の工事のみとしたのが50団体、未活用が4団体となった。63団体が何らかの形で導入している。
また、活用している段階方式を聞くと、発注者指定方式を原則全ての工事としたのが8団体、一部工事が29団体。任意着手方式は15団体が全工事、30団体が一部工事を対象とした。フレックス方式は全工事が5団体、一部工事は13団体だった。
一部の工事のみを対象としている団体が、余裕工期制度を適用している工事は▽工期を延長することにより、他に影響が出ない工事▽年度内に終了できる工事▽不調・不落の解消に資する工事▽契約期間に余裕がある工事▽積雪の時期に重ならない工事▽余裕期間を一定割合・期間以下に設定できる工事▽三者技術検討会を設置する工事―などとされる。
なお、国交省直轄工事においては、基本的に全ての地方整備局等において、原則全ての工事を対象に余裕期間制度を活用している。
