見たもん勝ち ～建設業応援団～
【企業アンケート】 人材の確保に課題／厳しい見通しが多数に
2023/10/31業界動向
建設メール
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M＆Aキャピタルパートナーズ（東京都中央区、中村悟社長）は、9月1日から4日にかけて建設業の経営者104人を対象に2024年問題と資材価格の高騰への台頭と見通しをテーマに意識調査を行った。調査結果では人材確保の困難や資材価格の高騰の影響は強く、業界の先行きについて厳しい見通しが多数となった。一方で人材確保のため、賃上げや労働環境改善など働き方改革への注力が強まっていることもわかった。
「自身が経営する会社で人手不足を感じているか」との質問に対し「非常に感じる」が39・4％、「やや感じる」が37・5％で合計76・9％が人手不足を感じているとなった。「非常に感じる」「やや感じる」と回答した者に「人手不足の原因は何か」と質問すると「人材の採用が難しい」が72・5％、「従業員の高齢化による退職者の増加」が36・2％、「採用した人材に十分な教育ができない」が28・7％となった。
1問目に「非常に感じる」「やや感じる」との回答者たちに、「人手不足に対しどのような対策をしているか」との質問には、「従業員の給与アップ」が48・8％、「知識や技能、資格取得に対する補助・手当」が41・2％、「労働時間の縮減」が36・2％と働き方改革の取り組みが進んでいることが分かった。一方で「まだ対策できていない」という回答が17・5％あった。
「現在の経営課題は何か」という設問には「資材価格の高騰」が48・1％、「2024年問題（人材不足、採用難など）」が42・3％、「従業員の高齢化による技術継承問題」が36・5％となった。その他自由回答では「資材や労務費の高騰に見合う受注金額の確保」や「若手の確保」などが挙げられた。
「資材価格の高騰は経営にどのような影響を与えているか」には「価格転嫁できず利益を圧迫」が57・7％、「請負額と工事費のかい離」が54・8％、「資材確保の困難」が23・1％となった。「資材高騰にどのような対策をしているか」には「早期の仕様決定と発注」が40・4％、「資材調達先の多様化（見直し）」が28・8％、「スライド条項の適用」が13・5％となった。
「今後の建設業界の見通しはどのように感じているか」では「さらに厳しくなる」が67・3％、「現状維持」が23・1％と厳しい見通しを持つ建設企業経営者が多数を占めた。
