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【能登半島地震】 本格復旧まで数年／道路、河川など権限代行
2024/01/23建設時事
建設メール
国土交通省は23日、石川県の馳浩知事からの要請等を踏まえ、令和6年能登半島地震により被害が甚大な▽能越自動車道の石川県管理区間▽国道249号沿岸部と関連土砂災害対策▽河原田川の河川・砂防事業―について自治体に代わって本格復旧に着手することを明らかにした。斉藤鉄夫国土交通大臣は、いずれも本格的な復旧までには数年かかるとの見通しを明らかにした。
能越自動車道については、能登半島の復旧復興の基幹となる道路。約38・2kmの石川県管理区間は盛土部の道路は崩落するなど被害は甚大。崩壊を免れた盛土部も不安定で橋梁の損傷もあり、権限代行制度で復旧工事を行う。施工箇所は石川県七尾市赤浦町～穴水町字此木で路線は国道249号、470号、石川県道1号七尾輪島線。
国道249号の沿岸部約52・9kmは、地割れや段差、道路の大規模な崩落、トンネルや橋梁などの損傷等が複数箇所で発生しており、権限代行制度により復旧工事を行う。また、同路線の沿岸部では大規模な崩壊が発生し、不安定な状態で土砂や流木が堆積。今後の降雨により二次災害が発生するおそれが高いため、国直轄施工による緊急的な地すべり対策工事を実施する。対象は珠洲市若山町宇都山～輪島市門前町浦上。
河原田川は大規模な崩壊が発生し、不安定な状態で渓流内や河川内に土砂・流木が堆積。今後の降雨により二次災害が発生するおそれが高い。緊急的な砂防工事と埋塞河川の河道確保へ権限代行制度などを実施する。施工箇所は輪島市熊野町地先および市ノ瀬町地先。
斉藤大臣は、能越自動車道の県管理区間、国道249号沿岸部について「斜面の崩壊やトンネル内の崩落など被災が極めて大規模な箇所がある。地域の復旧復興の方針も踏まえながら復旧を行う必要があり、本格的な復旧には数年かかる見込み」と説明した。国道249号沿いの地すべり対策事業は「当面の安全対策を段階的に進めていく。大規模な崩壊が発生していることから、本格的な復旧には数年程度かかる見込み」とした。河原川の河川砂防事業は「まずは当面の安全対策を出水期前までに完了させる。その後も復旧作業を進めるが、大規模な崩壊が発生しているため、本格的な復旧には数年程度かかる見込み」としている。
