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【施工時期の平準化】 市区町村平均は0・58／全自治体の平準化率示す
2024/04/03建設時事
建設メール
国土交通省と総務省は3月29日、地方公共団体を対象とした施工時期の平準化について、2022年度実績から進捗・取り組み状況をまとめた。入札契約適正化法に基づく、実施状況調査の結果などをもとに見える化したもの。都道府県、政令都市・市区町村ごとに「平準化率」を示した。都道府県は全国平均0・80、市区町村0・58で21年度に比べ改善状況は頭打ちの感がある。平準化に向けた債務負担行為設定など「さしすせそ」の取り組み状況も併せて示しており、自治体担当者は近隣自治体、同規模自治体の動向なども把握できる。なお、新たな指標として、繁忙期のピークカットへの指標検討などに24年度は取り掛かる構え。
平準化率は、年度全体の月あたり工事平均稼働件数を分母に、4～6月期の月あたり工事平均稼働件数を分子に算出。データは日本建設情報総合センターのコリンズ・テクリスセンターに登録された工事を基にしている（1件あたり500万円以上の工事が対象）。また、都道府県、市区町村別に平準化率で地図を色分けして公表している。
都道府県の平均平準化率は、20年度の0・77から21年度は0・03ポイント上昇して0・80、22年度は変わらず0・80だった。個別にみても0・60未満はなく、トップは岐阜県の0・93。
市区町村の場合は、地域ごとに差異があるが、全国平均の0・58に対して平均を下回ったブロックは東北9・57、関東0・56、中部0・51、近畿0・53、九州0・57の5地域。前年度は3地域だけだったことから、取り組みが鈍化しているようだ。
人口規模別に市町村の状況をみると、人口10万人以上（市区）、人口10万人未満（市区）、町村いずれも5割超が平準化率0・60を下回る結果となっている。
平準化の着実な推進に向けた「さしすせそ」の取り組み（債務負担行為の積極的な活用、柔軟な工期設定、速やかな繰越手続き、積算の前倒し、早期執行のための目標設定等）の各方策は、一定の進展がみられている。
取り組みのうち債務負担行為は、人口10万人以上の市区で263団体のうち211団体、人口10万人未満の市区町村1458団体中498団体が行っている。工期1年未満工事の債務負担行為については10万人以上の市区が127団体、10万人未満301団体で設定。いずれも前年度並み。ゼロ債務負担行為は10万人以上の市区で127団体、10万人未満301団体となっており、頭打ちの状況。
単独事業で債務負担行為を設定しているのは、人口10万人以上の市区で195団体、10万人未満の市区町村は361団体。補助金・交付金事業の場合は、10万人以上の市区で106団体。10万人未満の市区町村は300団体となっている。
