見たもん勝ち ～建設業応援団～
【品確法改正】 災害以外も見積方式／デフレ脱却へ課題も指摘／佐藤信秋議連幹事長に聞く
2024/06/12インタビュー
建設メール
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思いを語る佐藤幹事長
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公共工事品質確保に関する議員連盟の幹事長で、議連の法改正プロジェクトチームの座長を務める佐藤信秋参議院議員に、12日に参議院で可決・成立した品確法改正についての思いを聞いた。開口一番、法案成立に携わった関係各位への感謝の言葉を述べた。改正法のポイントとして不調・不落の再入札で見積書を徴する対象が災害のみから「その他の特別な事情」が加えられたことを挙げる。また、日本の公共調達システムは「去年の標準値を今年の積算にするという構造を変えない限り、デフレの構造から脱却できない」と課題も指摘した。
品確法第七条三は、予定価格に起因して入札者、落札者がなかった場合に、さらに入札に付す際の積算方法が示されている。これまでは、災害により通常の積算方法では適正な予定価格の算定が困難と認める時などに、入札参加者から工事の全部または一部の見積書を徴するとされてきた。ここを災害その他の特別な事情によると変えたことで、災害以外の場面でも対応できるようになる。
休日確保の推進、担い手確保のための環境整備、地域建設業の維持、技術開発と使う目標を定めることなど品確法改正のポイントを挙げた。
なお、佐藤幹事長は日本の公共調達システム、発注システムで一番の問題は、積算で予定価格を決めていることだと言う。去年の標準値を今年の積算にしている構造を変えない限り、デフレの構造は収まらない。例えば一昨年は積算して予定価格があり、平均92～93％で落札となる。一昨年の標準を去年の標準価格にするため、労務単価も技術者単価、経費も下げなければ落札できない、それを標準にして今年の発注になるので、デフレ構造そのものと評し改善の必要性を訴えている。
