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【改正省エネ法・建築基準法③】 構造計算合理化など／二級建築士業務範囲見直しも
2024/07/09記者の目／論説
建設メール
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木造建築物の構造計算対象の規模（クリックで拡大）
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改正省エネ法・建築基準法の3年目施行について3回目は、構造関係規定の見直しについてのつづき。小規模伝統的木造建築物等の構造計算適合性判定特例、階高の高い3階建て木造建築物等の構造計算の合理化、構造計算が必要な木造建築物の規模の引き下げ、二級建築士等の業務独占範囲の見直しについて。
これまで、仕様規定の適合で構造安全性が確保される小規模建築物も、伝統的構法等で一部仕様規定を満たせない場合は、高度な構造計算で確認している。改正は、小規模な伝統的木造建築物等について、構造設計一級建築士が設計または確認を行い、専門的知識がある建築主事等が建築確認審査を行う場合は、構造計算適合性判定を不要とするもの。
3階建て木造建築物等の構造計算の合理化は、近年の建築物のニーズなども考慮したもの。高度な構造計算までは求めず、二級建築士で設計できる簡易な構造計算（許容応力度計算）で建築できる範囲を拡大する。現行では高さ13m以下かつ軒高9m以下だが、改正により階数3以下かつ高さ16m以下に広がる。
構造計算が必要な木造建築については、豪雪被害からスパンの大きい等の建築物は構造計算で積雪荷重を割増すことになっている。だが、2階建以下で延べ面積500㎡以下の木造建築物は、大スパンの屋根でも構造計算が求められていないが、こうした建築物が増加しており、構造安全性の確保が必要になっている。そこで、構造計算が必要となる規模を500㎡超から300㎡超へ拡大。また、4階建て以上は高度な構造計算の対象となる。
二級建築士等の業務独占範囲を従来の高さ13m以下かつ軒高9m以下の建築物から「階数が3以下かつ高さ16m以下」に改正する。一級建築士でなければ設計等をすることのできない木造建築物等の高さについては、地階を除く階数4以上または高さ16m超に見直し。木造建築士の業務範囲も階数が2以下かつ高さ16m以下に見直す。
