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【道路技術基準】 対応方向性案示す／構造物、橋梁、土工で
2024/07/24建設時事
建設メール
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道路技術基準改正へ議論
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国土交通省は、能登半島地震を踏まえた道路の技術基準等の改正などを検討しており、道路構造物、橋梁、土工を対象に対応の方向性案を明らかにした。22日の道路技術小委員会に説明したもので、走行性能、復旧のしやすさ、大規模斜面の崩壊・地すべりでは道路構造物だけでの対応に限界があるといった前回の指摘から、道路構造物の技術基準の対応方針について審議した。
道路構造物については▽事業化前の計画段階で地滑り地帯や断層等を把握してリスクを検討▽構造物の設計、施工の段階でも、隣接する構造物間も含め道路機能に支障となるリスクを把握し、ルートや構造見直しなど柔軟運用▽地形・地質状況や被害発生予測などを、より確度高く把握可能な新技術の活用▽走行性、復旧のしやすさなど、各道路構造物の特性に応じ技術基準類を充実▽最新の技術動向に基づき、性能規定による対応も含め、各技術基準類を充実―を方向性案とした。
橋梁は、技術基準の妥当性を覆すものは確認されていないが、迅速な復旧へ技術基準の充実・整備を図る。続発する地震で重要な機能の損失が起こり得るため「続発する地震」を規定に加える。地震後の迅速な対応を考慮し、維持管理の確実性と容易さの部分に、地震を想定して「点検」「診断」「復旧」できることの項目を充実させる。隣接部の対応として、橋台背面アプローチ部に求める性能を示す。
土工については、道路機能を確保する観点からの性能規定の充実を技術基準改定の視点とする。現場で生じている課題に対する具体の対応方策案として▽道路土工構造物の設計における「計画」時の配慮事項の明確化▽「不確実性」および「設計の前提条件と異なる場合」の対応方針の明確化▽基準解説、指針、便覧等の記載の充実―を掲げた。なお、既存盛土に関しては、新たな知見を踏まえた対策を実施中。
トンネルについては、性能規定に基づく技術基準への転換、能登半島地震への対応、技術の進展への対応、現場で生じている課題への対応（定期点検の課題等）といった課題を踏まえて、技術基準改定の必要性や方向性を今後審議する。年内に開く次回道路技術小委員会で、道路土工構造物技術基準の改定案、道路橋示方書の改定案とともに、道路トンネルの技術基準の改定に向けた検討の方向性を審議する。
