見たもん勝ち ～建設業応援団～
【ICT施工】 データ活用し省人化／StageⅡで試行開始／関東は3工事が対象
2024/07/31建設時事
建設メール
国土交通省は、建設現場の見える化でさらなる省人化を目指すICT施工StageⅡの試行工事を開始する。第一弾として既発注工事から12工事へ適用、これから実施内容を固め本格的に取り組む。StageⅡの普及促進を目的に実施要領案による試行で、施工データを活用した省人化の効果検証に加え、施工データプラットフォームの構築に向けた必要データ確認の試行工事でもある。今後、試行件数を増やすとともに、検証は年度内に行い、ICT導入協議会へ報告する。
i-Construction2・0における建設現場のオートメーション化に向けた取り組みとなるもの。ICTを活用し建設現場の情報をリアルタイムで見える化し、そのデータを活用して作業待ち防止や工程調整、最適な要員配置など、作業の効率化を行い、さらなる省人化を目指す。
試行工事12件は、北海道開発局、関東、中国、九州地方整備局の案件。関東は3件で、常総国道事務所発注のR5東関道で清水地区改良工事（大日本土木）、清水石神地区改良工事（森本組）、築地地区改良工事（東急建設）。全体的にみると大手から地元企業までが含まれており、地場企業の試行参加に期待を寄せている。
当初発注から試行を追加で取り組む工事が多いようだが、受注者側からの技術提案もあるという。追加で試行を行うため費用は手当される。また、今後発注する工事を試行案件とする場合は、特記仕様書などに明記する。
施工データプラットフォームは、建設現場のデジタル化・見える化へ施工データを集約・活用するための共通データ環境（協調領域）を指す。現場での建機等のデータ蓄積・閲覧システムは各社で異なるが、統一的に把握・活用へ共通ルールを策定、施工データの連携を図る。試行を通じ、どのようなデータが必要なのかなど検討する。26年度から整備に取り掛かる。
