見たもん勝ち ～建設業応援団～
【次期技術基本計画】 自発的な成長促す／人材育成で支援策検討
2024/10/25建設時事
建設メール
国土交通省が進める次期技術基本計画への議論の中で人材育成について、技能者の研修などは比較的充実しているが技術者への対応を充実させる必要性を指摘。技術者が自発的に知識の向上や経験できる機会を増やすために国、業界、企業が取り組むことや、企業による人的資本投資に向けて国が留意すべきポイント、異分野からの人材育成への取り組みなどを論点として示している。
現行の技術基本計画には技術を支える人材に求める能力や資質について▽知識・経験を現場に適用できる▽広い視野を持ち他分野にも関心▽社会ニーズの把握に努める―などが位置付けられている。このほかにもDXやGXといった昨今の動向も踏まえる必要がある。一方、人材に対する投資が日本は外国に比べ進んでいない上、国内でも建設業は他産業よりも投資額が低い状況にある。
建設業における人材育成は技術者と技能者が中心になる。技能者の場合、国交省や厚労省の各種支援制度、CCUS、建災防での研修、教育訓練センターでの職業訓練など各団体などによる包括的な人材育成メニューが多い。技術者は、大手の場合は個社、中小は建設業協会等による研修などと、監理技術者講習制度程度のため、技術者向けの人材育成に改善の余地があるとみている。さらに、本人が主体的に取り組む支援が重要としている。
そこで、技術力向上に自発的に取り組む環境整備、人的資本投資の促進のほか、新技術を積極的に活用する発注者が求められる。自ら成長したいと思わせる動機付けと、その機会を作るためには、そういった新技術を活用した工事発注なども求められる。異分野人材については、建設分野のための技術開発を行う人材の発掘をすべきではないかという論点も示している。
