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【一人親方化】 規制逃れ目的を防止・是正／『適正でない』目安策定へ
2025/06/19建設時事
建設メール
国土交通省は、建設技能者による規制逃れを目的とした一人親方化を防止・是正するため、2026年度以降に『適正でない一人親方の目安』を策定する。目安策定に向け、本年度は検討作業を進める。
同省では社会保険加入対策を従来より推進。これにより社会保険加入率（24年度時点）は、企業単位でほぼ100％、技能者単位では95％となっている。一方、こうした取り組み強化に伴い、法定福利費など労働関係諸経費を削減するため、技能者の個人事業主化（一人親方化）が行われているケースがある。さらに実態は雇用労働者だが、偽装請負の一人親方として従事している例もある。
同省ではこうした状況は技能者の処遇低下となり、また法定福利費を適切に支払っていない企業が競争上優位となることから、公正な競争環境を阻害していると考えている。
『目安』の策定はこうした状況を踏まえて行う。目安はCCUSの技能レベルで示すことも検討する。
規制逃れを目的とした一人親方化に対する取り組みとしては、24年度に実態調査を実施しており、25年度も継続して行う。
同省では一人親方に関する社会保険や国の取り組みを紹介する説明会を23年度に続き24年度にも計10回開催。23年度は計610人の参加だったが、24年度は2189人が参加した。
また同省では一人親方の働き方の自己診断チェックリストを作成し、HPで公開している。これは、日々の仕事内容の決め方や本人の都合の悪い場合の代替性、資機材の負担、報酬額などを確認するもの。状況によっては雇用契約の締結を薦めている。しかし24年度の調査ではチェックリストについて「活用したことがない」「知らない」が8割以上を占めた。このため同省ではチェックリストを活用するよう呼びかけている。
